2020/07/03 公開

GeForce RTX 2080 Ti について

2017年7月から「MSI nVIDIA GeForce GTX 1080 Ti ARMOR 11G OC」を約3年使用してきました。今年の年末には次世代グラフィックカード(仮名)GeForce RTX 3080 Ti が登場する予定なので購入を予定していましたが、新型コロナウイルス騒動で登場に遅れが出そうな感じなので GeForce RTX 2080 Ti の購入を検討していました。そんな中、5月にMSIから「GeForce RTX 2080 Ti GAMING Z TRIO」が発売されました。
「GeForce RTX 2080 Ti GAMING Z TRIO」は「GeForce RTX 2080 Ti GAMING X TRIO」の後継モデルでメモリスピードが14Gbpsから16Gbpsへスペックアップしている点が特徴になっている数量限定モデルです。今回 「GeForce RTX 2080 Ti GAMING Z TRIO」を購入したのでレビューを掲載しました。

GeForce RTX 2080 Ti GAMING Z TRIO の概要と特徴

GeForce RTX 2080 Ti GAMING Z TRIO 箱から取出したところ

カード本体 & サポートブラケット MSIオリジナルトリプルファンクーラー 3スロット仕様のGPUクーラー 背面基板全体を覆うバックプレート

コネクタは DisplayPort 1.4 ×3
HDMI 2.0b×1、USB Type-C×1
補助電源コネクタ 8ピン×2、6ピン×1 RTX 2080 Ti GAMING Z TRIO は
カード長は 328mm と長いです
RTX 2080 Ti GAMING Z TRIO の
カードの大きさは圧巻です

NVIDIA NVLink スロット 保護カバー NVIDIA NVLink カバーを外します NVIDIA NVLink カバーを外した状態 NVLink ブリッジが接続できる状態
※NVLink ブリッジは別売です。

サポートブラケット を取付けた状態 補助電源コネクタを接続した状態 電源を入れるとLEDが点灯します

328mmとカードが長いのでケースの中、いっぱいになっています。

新機能 レイトレーシング&DLSS
GeForce RTX グラフィックス カードはTuring アーキテクチャが採用されNVIDIA独自のRTX(リアルタイム レイ トレーシング)とDLSS(ディープラーニング スーパー サンプリング)によりゲームの性能と画質を向上させます。RTXは水面や鏡などへの映り込みを鮮明に再現し、DLSSは深層学習させゲームパフォーマンスを向上させる技術です。
新機能 効果 デメリット
RTX(リアルタイム レイ トレーシング) 光源から視点までの光を経路を遡りながら計算して描画するレイトレーシングをリアルタイムに計算し再現する。
水面や鏡への映り込みをリアルタイムに計算し再現します。
非常に負荷が重く、フレームレートが大幅に低下する。
DLSS (ディープラーニング スーパー サンプリング) アンチエイリアシングを深層学習で高速実行し、フレームレートを向上します。 映像のシャープネス(輪郭)が著しく損なわれてしまう。

「3DMark PortRoyal」によりレイトレーシングと従来の手法の違いを画像で比較しました。
レイ トレーシング 従来の手法
船体にリングが綺麗に写り込んでいます。 船体にリングは写り込んでいません。
   
左側面に入り口がオープンする映像が綺麗に写り込んでいます。 左側面への入り口がオープンする映像は写り込んでいません。
   
船体への周囲の映り込みが綺麗です。 船体へは周囲の映り込みがあまり見られません。
   
像の光の反射が綺麗です。 像の光の反射はあまり見られません。

レイトレーシングと従来の手法とでの光の反射の違いが 比較できるかと思います。ベンチ結果については後述します。

GeForce RTX 2080 Ti GAMING Z TRIO の特徴
TRI-FROZRサーマルデザイン
・ トルクスファン3.0
- 分散型のファンブレード: 湾曲したブレードがエアフローを増幅させます。
- 従来型のファンブレード: 大型ヒートシンクへのエアフローを安定させます。
・ TRI-FROZR クーラー
- ダブルボールベアリングしたトルクスファン3.0を3基使用したクーラーを搭載。
- 最新の空力技術を使用し、ヒートシンクは効率的な放熱ができるように最適化されています。
・ZERO FROZR
- 低温時など冷却が不要なときにはファンを完全に停止させファンノイズを除去。
- ゲーム中に熱が高まると、自動的にファンが回転を開始し、強力に冷却します。
・密集型ヒートパイプ
- ヒートシンク全体に熱を拡散するためにアルミニウムフィンを貫通する銅製ヒートパイプを可能な限り密集させました。
- ベースプレートに硬質ニッケルメッキ銅を使用しGPUの熱をヒートパイプに効率良く伝えGPUを常に低温に保ちます。

多層のエレクトリックハイウェイ
・クローズクォーターズクーリング+反り防止
- ダイキャストメタルシートはメモリモジュール用のクローズクォーターヒートシンクとして機能。
- I/Oブラケットに接続し反り防止のセーフガードとしている。
- パワーフェイズは、ヒートシンクに直接溶着されたプレートで覆い優れた冷却性を確保。
・カスタムPCBデザイン
- カスタムPCBデザインは、カードを限界まで押し上げる。
- 電力供給の強化、より多くのレイヤーとより広い表面積を使用し安定性を提供。

オーバークロックユーティリティ Afterburner
・マルチGPU対応
・Android/iOS携帯端末からワイヤレスで操作が可能
・OCスキャナー: 安定したOC設定を自動検出することができます。
・Kombustor: 最新のDirectXバージョンのベンチマークをサポートします。
・Predator: ゲームプレイ中のビデオキャプチャができます。

仕様比較
  GeForce RTX 2080 Ti GAMING Z TRIO の仕様 GeForce RTX 2080 Ti Founders Edition の仕様 GeForce GTX1080Ti ARMOR 11G OC の仕様
グラフィックスユニット nVIDIA GeForce RTX 2080 Ti nVIDIA GeForce RTX 2080 Ti nVIDIA GeForce GTX1080 Ti
コア TU102-300 TU102-300 GP102-350
バスシステム PCI Express 3.0 x16 PCI Express 3.0 x16 PCI Express 3.0 x16
プロセスルール 12nm 12nm 16nm
シェーダプロセッサー数 4352基 4352基 3584基
テクスチャーユニット数 272基 272基 224基
ROP数 88基 88基 88基
Streaming Multiprocessor 68基 68基
Tensorコア 544基 544基
RTコア 68基 68基
GPUベースクロック 1350MHz 1350MHz 1531MHz
GPUブーストクロック 1755MHz 1635MHz 1645MHz
メモリ・インタフェース GDDR6 352bit GDDR6 352bit GDDR5X 352bit
メモリクロック 17GHz 14GHz 11GHz
メモリ容量 11GB 11GB 11GB
最大バンド幅 704 GB/s 616 GB/s 484 GB/s
メモリスピード 16.0Gbps 14.0Gbps 11.0Gbps
最大表示解像度 デジタル出力:7,680×4,320ドット デジタル出力:7,680×4,320ドット デジタル出力:7,680×4,320ドット
コネクタ DisplayPort 1.4 ×3
HDMI×1 (HDMI 2.0b)
USB Type-C×1
※デジタル出力はHDCP 2.2に対応
DisplayPort 1.4
HDMI (HDMI 2.0b)
USB Type-C
※デジタル出力はHDCP 2.2に対応
DisplayPort 1.4 ×2
HDMI×2 (HDMI 2.0b)
DVI-D×1
※デジタル出力はHDCP 2.2に対応
消費電力 300W (補助電源コネクタ 8ピン×2、6ピン×1) 260W (補助電源コネクタ 8ピン×2) 250W (補助電源コネクタ 8ピン×2)
対応API OpenGL 4.6、DirectX 12.0、HDTV ディスプレイ対応
NVIDIA NVLink (SLI-Ready) 2-Way
NVIDIA PureVideo HD technology
NVIDIA PhysX-Ready、NVIDIA CUDA technology
NVIDIA 3D Vision Surround Ready
NVIDIA GameStream-Ready、NVIDIA G-Sync-Ready
VR READY
OpenGL 4.6、DirectX 12.0、HDTV ディスプレイ対応
NVIDIA NVLink (SLI-Ready) 2-Way
NVIDIA PureVideo HD technology
NVIDIA PhysX-Ready、NVIDIA CUDA technology
NVIDIA 3D Vision Surround Ready
NVIDIA GameStream-Ready、NVIDIA G-Sync-Ready
VR READY
OpenGL 4.5、DirectX 12.0、HDTV ディスプレイ対応
NVIDIA SLI technolog 2-Way
NVIDIA PureVideo HD technology
NVIDIA PhysX-Ready、NVIDIA CUDA technology
NVIDIA 3D Vision Surround Ready
NVIDIA GameStream-Ready、NVIDIA G-Sync-Ready
VR READY
その他付属品 ドライバーCD、ユーザーマニュアル ドライバーCD、ユーザーマニュアル

GPU-Z の設定内容
GeForce RTX 2080 Ti GAMING Z TRIO GeForce GTX1080Ti ARMOR 11G OC

GeForce RTX 2080 Ti GAMING Z TRIO ベンチ実行時のコアクロック

3DMark Fire Strike ベンチマークソフト実行時の「GeForce RTX 2080 Ti GAMING Z TRIO」のコアクロックとメモリークロックです。
GPU-Zで取得したクロックはGPU クロック 1350MHz、Boostクロック 1755MHz、メモリークロック2000MHzですが、3DMark Fire Strike ベンチマークソフト実行時のGPU クロック 1965MHz、平均GPU クロック 1936MHz、メモリークロック2000MHz とカタログ値のBoostクロックよりもかなり高いクロックで動作しています。

測定環境
CPU Ryzen Threadripper 1950X (3.4GHz)
CPUファン ENERMAX製 ELC-LTTR360-TBP(水冷)
メモリー CORSAIR CMK16GX4M2B3200C16 (8GB X 2) X 2 = 32GB
マザーボード ASRock X399 Taichi ( BIOS P3.90 )
HDD Samsung SSD 960 PRO 512GB ×2(RAID 0)
サウンドカード CRIATIVE Sound Blaster ZxR
ネットワーク オンボード(Intel I211AT)
OS Windows 10 Pro 64bit( バージョン 2004 )
ドライバー Ver 451.48 WHQL
使用電源 クーラーマスター V1200 Platinum (1200W)

MSI マザー専用ソフトウェア「Dragon Center」
Dragon Center User Scenario 解説
ユーザーシナリオの画面です。
この画面では3つのモードが選択できます。
Extreme Performance:オーバークロックでパフォーマンスを引き上げる設定。
Balanced:工場出荷時の設定
Silent:パフォーマンスを引き下げファン速度を低下させ静かにする設定。
Creator Mode:クリエーター用のソフトウェアを使用する際に、パフォーマンスを自動的に最適化します。
Customize:コアクロックとメモリークロックを手動で変更する設定。
   
Dragon Center Monitor 解説
コアクロック、メモリークロックをリアルタイムに表示します。また、GPU 使用率及び温度を表示します。
   
Dragon Center LAN Manager 解説
ネットワークの設定及びテストを実行します。
   
Dragon Center Mystic Light 解説
LEDのカラー・パターン、ライトスピード、輝度を設定。

※このソフトをインストールすると強制的にG-SYNCが有効になってしまいます。我が家の「EIZO FlexScan EV3237」はG-SYNCに対応していないのと重いソフトなのに常駐するため、このソフトは速攻でアンインストールしました。
オーバークロック設定は「MSI Afterburner」の方が細かく設定でき常駐しても軽いソフトなので使いやすいです。

ベンチマーク結果

1) 3DMark Time Spy (DirectX12)
3DMark Time Spy ベンチマーク

3DMark Time Spy / Time Spy Extreme  総合スコア
3DMark Time Spy / Time Spy Extreme Graphics Score
3DMark Time Spy / Time Spy Extreme FPS(フレームレート)

「GeForce RTX 2080 Ti GAMING Z TRIO」の総合スコアは「GeForce GTX1080Ti ARMOR 11G OC」より約30%向上していてグラフィック性能では約35%向上しています。
FPS(フレーム)を見ると4Kサイズの「Time Spy Extreme」では40FPSを超えた程度で60FPSには届きません。

) 3DMark Fire Strike (DirectX11)
3DMark Fire Strike ベンチマーク

3DMark FireStrike / FireStrikeExtreme / FireStrikeUltra(総合スコア)
3DMark FireStrike / FireStrikeExtreme / FireStrikeUltra (GraphicsScore)
3DMark FireStrike / FireStrikeExtreme / FireStrikeUltra FPS(フレームレート)

DirectX11でのグラフィック性能は約12%~20%の向上に留まっています。FireStrikeUltraの4KサイズのFPS(フレームレート)では60FPSにはかなり遠い結果となっていました。

) 3DMark PortRoyal (リアルタイムレイトレーシング)
3DMark PortRoyal ベンチマーク

3DMark PortRoyal (スコア)
3DMark PortRoyal (FPS)

レイトレーシングの性能はFullHDサイズでFPSは60を超えていますがWQHDではFPSは50を下回り、4KではFPSは20以下の結果になりました。

4) ファイナルファンタジーXV (DirectX11)
ファイナルファンタジーXV ベンチマーク

ファイナルファンタジーXV (Score)


FullHDでは約2%の性能差しかなく、WQHDでは約19%の性能差、4Kで約27%の性能向上という結果になりました。


5) ファイナルファンタジーXIV:漆黒の反逆者 (DirectX11)
ファイナルファンタジーXIV:漆黒の反逆者 ベンチマーク

ファイナルファンタジーXIV:漆黒の反逆者 (Score)

ファイナルファンタジーXIV:漆黒の反逆者 FPS(フレームレート)

解像度がFullHD、WQHDでFPS(フレームレート)は100FPSを超え、4KではFPSが78で60を超えています。

6) DiRT Rally
ラリーシミュレーションゲーム「DiRT Rally」のベンチマーク機能を使用してベンチマークを取得しました。
DiRT Rally ベンチマーク

DiRT Rally ベンチ結果 FPS(フレームレート)

「DiRT Rally」では「GeForce RTX 2080 Ti GAMING Z TRIO」と「GeForce GTX1080Ti ARMOR 11G OC」の両方ともにFullHD、WQHDの平均FPS(フレームレート)には差はありませんでした。
4Kサイズでは「GeForce RTX 2080 Ti GAMING Z TRIO」「GeForce GTX1080Ti ARMOR 11G OC」共に最小FPSが60超えという性能を発揮しています。

7) Assetto Corsa
レーシングシミュレーションゲーム「Assetto Corsa」のベンチマーク機能を使用してベンチマークを取得しました。
Asseto Corsa ベンチマーク

Assetto Corsa ベンチ結果


「GeForce RTX 2080 Ti GAMING Z TRIO」の4Kサイズの最小FPSは14となっていてベンチマーク開始時のFPSの落ち込みのようなので参考にならないかと思います。
4Kサイズでは「GeForce RTX 2080 Ti GAMING Z TRIO」「GeForce GTX1080Ti ARMOR 11G OC」共に平均FPS(フレームレート)は100越えという結果になりました。

8) HITMAN2
アクションゲーム「HITMAN2」のベンチマーク機能を使用してベンチマークを取得しました。
HITMAN 2 ベンチマーク

HITMAN 2 DX12 ベンチ結果

「HITMAN 2」は2年前に登場したゲームですがアップデートされる毎に新たなシーンが追加されいまだに楽しめるゲームです。「HITMAN 2」の中のムンバイとマイアミがベンチマークのシーンとなっています。マイアミのシーンの方が全体的に重くなっていますが「GeForce RTX 2080 Ti GAMING Z TRIO」は4KサイズでもFPS(フレームレート)は60を超え軽快にプレイできます。

9) Shadow of the Tomb Raider
アクションゲーム「Shadow of the Tomb Raider」のベンチマーク機能を使用してベンチマークを取得しました。
使用した「Shadow of the Tomb Raider」はTrialバージョンです。
Shadow of the Tomb Raider ベンチマーク

Shadow of the Tomb Raider ベンチ結果

アンチエイリアスのTAAとDLSSを比較しました。DLSSを有効にするとTAAよりDLSSの方がFPS(フレームレート)が向上することがわかるかと思います。

10) DiRT Rally 2.0
「MSI Afterburner」のベンチマーク機能を使用してラリーシミュレーションゲーム「DiRT Rally 2.0」のベンチマークを取得しました。
使用コースは「Rosebank Farm Reverse」でクルマは「MINI COOPER S」でコースのスタートからゴールまでの最小、平均、最大のFPSを測定しました。
DiRT Rally 2.0 ベンチマーク

DiRT Rally 2.0 ベンチ結果 FPS(フレームレート)

FullHD、WQHDでは「GeForce RTX 2080 Ti GAMING Z TRIO」「GeForce GTX1080Ti ARMOR 11G OC」共にFPS(フレームレート)が170を超えたところで頭打ちになっています。これはCPUのボトルネックが生じているものと思われフレームレートが伸びなくなっていると思われます。ただし、「GeForce RTX 2080 Ti GAMING Z TRIO」の方は4Kサイズでも最小FPS(フレームレート)は100を超える値になっています。

11) Assetto Corsa Competizione
「MSI Afterburner」のベンチマーク機能を使用してレースシミュレーションゲーム「Assetto Corsa Competizione」のベンチマークを取得しました。
使用コースは「Zolder」でシングルプレイはピットスタートから2周したところまで、レースでは16台のクルマでスタートから2周したところまでの最小、平均、最大のFPSを測定しました。
Assetto Corsa Competizione ベンチマーク

Assetto Corsa Competizione シングルプレイ ベンチ結果 FPS(フレームレート)
Assetto Corsa Competizione レース ベンチ結果 FPS(フレームレート)

4Kサイズの最小FPSは0.8になっていますがベンチマーク開始時の落ち込みような気がしますので参考にはならないと思います。レースシーンでは16台のクルマが動いているのでシングルプレイよりはFPS(フレームレート)は落ちますが「GeForce RTX 2080 Ti GAMING Z TRIO」の4Kサイズでは平均FPSは60を超えます。
FullHD、WQHDではCPUのボトルネックが生じているものと思われフレームレートは頭打ちになっているように思います。

12) 消費電力
SANWAの「TAP-TST7」を使用しシステム全体の最大消費電力を測定し、その数値からCPU(実測値)、HDD、ケースファンなどのカタログ値の消費電力を除いた数値です。
※アイドル時の消費電力は最小消費電力を測定しています。

消費電力(CPU、HDD,ケースファン等の消費電力を除く、W:ワット)


「GeForce RTX 2080 Ti GAMING Z TRIO」の最大消費電力の平均値は約380Wでした。


「GeForce RTX 2080 Ti GAMING Z TRIO」を使用した感想

消費電力が増大しているため 補助電源コネクタは 8ピン×2、6ピン×1を必要とし推奨電源ユニット容量は650Wとなっています。ただし、余裕を見て1000Wクラス級の電源は欲しいところです。また。カードサイズは328mmと長く重量は1,545gと重くフルタワー級のケースが必要になるかと思います。 このように導入するためには非常にハードルの高い「GeForce RTX 2080 Ti GAMING Z TRIO」ですが、現在、販売されているハイエンドグラフィックスカードの中でもトップに位置するグラフィックカードで4Kサイズの最新ゲームをFPS(フレームレート)60以上でゲームをプレイできるのは満足できると思います。
今回のレビューでわかったことは「Ryzen Threadripper 1950X (3.4GHz)」ではCPUボトルネックが生じているものと思われ、FullHD、WQHDサイズの解像度ではフレームレートが頭打ちになっていました。「GeForce RTX 2080 Ti GAMING Z TRIO」の性能を遺憾無く発揮するためにはもっと高クロックで動作するCPUが必要であることが判明しました。「Ryzen Threadripper 1950X (3.4GHz)」と同じ16コア/32スレッドで動作する「Ryzen 9 3950X」導入の検討の余地もありかと思いました。
ハイエンドカードの中でもハイスペックで導入にはハードルが高い「GeForce RTX 2080 Ti GAMING Z TRIO」ですが、次世代グラフィックカードが今年中には登場するタイミングなので「GeForce RTX 2080 Ti GAMING Z TRIO」は導入しないと言う選択肢もあるかと思います。ただし、「GeForce RTX 2080 Ti」は製品及びドライバーが安定しているので導入できればトラブルは少ないと思います。一方、次世代グラフィックカードは登場する日程は年内と言ってもまだ未定で登場してもドライバーの完成度も不安定の場合があり不確定要素の多い次世代グラフィックカードの登場を待つより安定していて4Kサイズでも十分な性能を発揮する「GeForce RTX 2080 Ti GAMING Z TRIO」を選択することも有りかなと思います(個人的な意見です)。



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