2001/10/30公開
2001/11/04更新


CD-R/RW機能とファイヤーウォール機能の追加レビュー


WindowsXP Professional OEM版+Plus!です

何かと、プロダクト・アクティベーション(ライセンス認証とも言う)で話題になったWindowsXPですが通常版より20日早く10月25日の深夜にOEM版がデビューしました。通常の製品版は11月16日デビューです。
雑誌等ではかなり紹介されているWindowsXPですが本サイトでもレビューしてみました。


1.OEM版のプロダクト・アクティベーション

OEM版は、ファーストステップガイドとCD2枚(WindowsXPとPlus!)という簡単なパッケージングになっています。
包装にはプロダクト・アクティベーションがあることが明記されたシールが貼られていました。

プロダクト・アクティベーションがあるとのシールが! WindowsXPとPlus!の2枚組みCD

OEM版には、プロダクトアクティベーションが無いのではという一部噂がありましたが、現物を受け取って通常版と同じくプロダクト・アクティベーションがあるとのシールを見て「やっぱり同じね!」と納得しちゃいました。

インストール途中でライセンス認証するか選択する画面が表示されますが、後日認証するを選択すると、WindowsXPインストール後は、起動直後に認証するようメッセージが毎回表示されます。

起動直後に認証するようメッセージが表示されます インストール後の認証画面

ハードディスクを交換しても、再認証しても問題がないという情報がありますが確認はしていません。また、マザーボードを交換した場合は、電話での再認証が必要になるようですが、これも未確認です。



2.FastTrakを使用してのインストールには注意が必要

FastTrakを使用してのインストールですが、Windows2000を使用している方は、知っていると思いますが、WindowsMeを使用してきた方にはちょっと面倒なところがあります。BIOS設定のBootドライブにSCSIの設定を入れなければなりません。
FastTrak等のIDE拡張カードはSCSIカードと同じ扱いになりますので要注意です。
WindowsXPのインストールが始まってすぐに「F6」キーを押して、FastTrakドライバーをフロッピーから読み込ませます。

BIOS画面のBoot設定 WindowsXPインストール時のドライバー選択画面

10月25日時点で、PromiseのサイトにはWindowsXP用ドライバーがアップされていました。事前にドライバーをフロッピーで用意しておきます。ただし、このドライバーはWindowsXPの互換テストを受けていないようでインストール中に下記のダイアログが表示されますが、「はい」を選択します。ロゴテストに合格していなくとも問題なく使用できています。

WindowsXPのロゴテストに合格していない


その他にFastTrakを使用した時、インストールで問題が発生しました。WindowsMeで使用していたときと同じ環境でインストールを開始したのですが、なんと6時間という異様に時間がかかってしまいました。どうもSlotの位置が悪かったようで、Slot4に挿していたFastTrak100カードをSlot3に挿しなおして、再度インストール作業を行ったところ、こんどは30分程度と短時間で終了しました。
インストール画面でフォーマットまでの画面へ行くのに異様に遅い場合は、Slotの位置を変えたほうがいいかと思います。

拡張カードのスロット位置(マザー Asus TUSL2-C)
スロット WindowsMe WindowsXP
AGP ELSA GLADIAC ULTRA 64 ELSA GLADIAC ULTRA 64
Slot1 空き 空き
Slot2 Criative SoundBlasterLive! Criative SoundBlasterLive!
Slot3 空き FastTrak100 
Slot4 FastTrak100  空き
Slot5 空き 空き
Slot6 Planex FNW-9700-T Planex FNW-9700-T



.FastTrak以外は標準ドライバーでOK

インストール中には、ドライバーを要求するダイアログは表示されず、全て標準ドライバーがインストールされた。それに、ネットワーク上に繋がっていたプリンターもインストールされていました。

デバイスマネージャー ネットワークプリンターも自動インストール


やっと、Sound Blaster Live!もWDM(Windows Driver Model)ドライバーがサポートされ、デジタルサウンドを堪能することができます。また、スピーカーは5.1チャンネルサラウンドスピーカーがサポートされています。選択画面には7.1チャンネルサラウンドスピーカーもありました。

WDMドライバー 5.1チャンネルスピーカー



4.動作するゲームとパフォーマンス

動作しないゲームが多いのでは、と思い手持ちの主だったゲームをテストしてみました。以外にも互換モードにしなくとも全部問題なく動作しました。

動作確認ゲーム 動作可否 備考
Colin McRae Rally2(英語版)  
Rally Trophy (Demo)  
NASCAR Racing 4  
Grand Prix Legend  
MAX PAYNE  
SOLDIER OF FORTURNE  
Rally Championship XTREME(英語版)  
Mobil1 Rally Championship(日本語版) モード選択時のキー操作に不具合あり

互換モード
互換モードはWindowsXP上で動作しないソフトを
1.Windows95
2.Windows98/WindwsMe
3.WindowsNT(Service Pack5)
4.Windows2000
と4つのモードの中から選択して互換性を保つようにしたものです。これでも必ず動作するとは限りません。互換モードでも動作しないソフトもあります。ちなみにウィルスバスター2000は動作しませんでした。

互換モードの設定は、各EXEファイルの「プロパティ」-「互換性」で設定する方法と、プログラム互換性ウィザードによって設定する方法と2種類用意されています。

3DMark2000をWindows98互換モードで実行させましたが、スコアは「8004」と約13% のパフォーマンスダウンとなりました。


Officeなどのビジネスソフトは現在のパフォーマンスで十分過ぎるぐらいだと思います。一番気になるのは3Dゲームのパフォーマンスで、アップしているのかダウンしているのかベンチマークソフトで検証してみました。

  WindowsMe WindowsXP
HDBENCH
Superπ104万桁 1分45秒 1分44秒
3DMark2000 9445 9186
3DMark2001 4245 動作しない
N-Bench 1.2 6146 6139
QuakeVARENA 127.2 63.9 (11月16日再計測 127.9)
Max Payne 55.1 57.1

3DMark2001で、DemoはLobbyの手前で終了してしまい、Benchmarkは最初から起動できませんでした。
3DMark2000だと3%ダウン、N-Benchでは1%ダウン、QuakeVARENAは50%ダウン(再計測したら、ほぼ同じになりました)、逆にMaxPayneは3%アップと各ベンチソフトによってバラバラでした。



5.PowerToysでWindowsXPをカスタマイズ

インストール直後のディスクトップ画面には、ごみ箱しか表示されていません。これを、PowerToysのTweak UIを使用してWindows2000やWindowsMeと同じように、「マイ ドキュメント」「マイ コンピュータ」などをデスクトップ上に表示させることができます。これ以外にも、いろいろカスタマイズできますので試してみると面白いと思います。

Tweak UI 変更後のデスクトップ

PowerToysはMicrosoftのサイトで公開されています。


6.おまけのPlus!

Plus!は、WindowsXPと同時に購入した方が安かったの購入しただけで、機能が気にって購入したわけではありません。
おまけ程度に考えていた方がよさそうです。
Plus! MP3コンバーターがありますがビットレートを下げて容量を減らしただけで、特別な方法で圧縮したというようなものでは無いように思います。ビットレートの設定範囲は32〜192Kbpsですが、自動にすると元の約半分のビットレートに変換されます。元のデータと同一のビットレートにした場合の容量はほとんど変わりませんでした。それと、音質の劣化はビットレートが下がった分それ相応に劣化していて、MP3とWMAとで差が有るようには思えませんでした。
その他に、Plus!スピーカー拡張がありますが、私のスピーカーはサポートされていないので効果がわかりませんでした。

Microsoft Plus! Plus! MP3 コンバーター


7.テスト環境

CPU intel Celeron1.2GHz(1608MHz) HedgeHog type-W(三菱製ファン)
メモリー PLUSS 256MB×2=512MB PC-133 CL-3 (BIOS設定 2-2-2 5/7)
マザーボード Asus TUSL2-C(i815EP) BIOS Rev1010
HDD IBM DTLA307020×2(FastTrak100 RAID0)
ビデオカード ELSA GRADIAC ULTRA 64 (コア:270MHz、メモリー:490MHz)
サウンドカード Criative SoundBlasterLive! X-Gamer
スピーカー Creative Cambridge DeskTop Therter PlayWorks3500 (デジタル接続)
プリンター(ネットワーク) EPSON PM−750C

 

CPUはCeleron1.2と認識して動作クロックも表示されます



8.総評

一番の話題であるプロダクト・アクティベーション(ライセンス認証)ですが、インターネット経由で行うと、1分少々で完了し思ったよりも簡単でした。ただし、私のような自作派はマザーボードを交換することがあるので、その時に、電話での再認証が必要になるようなのでちょっと面倒くさいかなと思います。CPU、グラフィックカードを交換するぐらいでは、インターネットでの再認証で問題ないようです。
FastTrakを使用した時のインストールトラブルは、AsusのTUSL2-Cとの関係があるようにも思います。やはり、WindowsXPはIRQの使われ方に注意しないと、サウンドカード、LANカードでも今回のようなトラブルが発生すると思われます。このSlotの位置さえ気をつければインストールは非常に順調で標準ドライバーは豊富にサポートしているようで、FastTrak以外のデバイスのドライバーを事前に用意する必要がありませんでした。
特筆すべきことは、Windowsの起動がかなり早いことです。WindowsMeの時の半分くらいの時間で起動します。また、IEや複数のアプリケーションを起動させた時の画面の切り替えは、WindowsMeより素早く切り替わります。ところが、WindowsXPのデスクトップ表示直後1分ぐらい各アイコンをクリックしても反応しないという現象が発生します。これは、私の環境だけかもしれません。
WindowsMeではエクスプローラーでファイル・サーバー側をのぞいたり、コピーしたりするとフリーズしたような現象が発生していましたが、WindowsXPでは、そのような現象は発生しませんでした。
一番気になる、3Dゲームのパフォーマンスですが、若干のパフォーマンスダウンです。ゲームプレイ中それほど気にはなりませんでした。でも、より快適なゲーム環境を構築するためには、CPUはPentium4の2GHz以上もしくはAthlonXP1800(1.53GHz)以上でグラフィックカードはGeForce3 Ti500かRADEON8500相当かそれ以上の性能のグラフィックカードが必要だと思われます。
このページをWindowsXPで執筆していますが、IEを6本、WindowsMediaPlayer、FrontPageを起動させた状態でも快適です。今のところフリーズの発生もないです。
これで、我が家のメインマシンのOSはWindowsXPに切り替え完了です。


追加(2001/11/05)
CD-R/RW機能とファイヤーウォール機能の追加レビュー

1.CD-R/RWへの書き込み機能

WindowsXPの目玉機能として、CD-R/RWデバイスへの書き込みがサポートされたことです。

CD-R/RWデバイスのプロパティ CD-Rへの書き込みウィザード
Media Player8のプロパティ 音楽CD(CD-DA)のコピー
ドライブのプロパティで、書き込みの有効を設定することによってCD-R/RWへの書き込みが可能になります。書き込み速度はメディアによって変わってきます。
書き込み処理は、CD書き込みウィザードで行います。ただし、CDのまるごとバックアップコピーはできません。また、音楽CDのCD-DAファイルをコピーしても再生時にエラーとなり再生できませんでした。
CD-DAファイルのコピーは、Windows Media Player8でコピーすることができます。ただし、コピー中に他の作業をすると転送エラーのためか再生時に音切れが発生しました。この辺の機能は専用のライティングソフトにはかなわないようです。


2.ファイアーウォール機能

CAVT、ADSLなどインターネット常時接続が増えている昨今、不正アクセスの被害も増えつつあります。WindowsXPではOSそのものに簡単なファイアーウォール機能を持たせています。

ファイアーウォールの設定画面
設定はいたって簡単で、ローカルエリア接続のプロパティでファイアーウォールの機能を有効にします。詳細設定で、インターネットにアクセスできるサービスを選択します。
ファイヤーウォールソフトとの比較をしていないので、どれほど有効かどうかははわりませが、このような機能が標準で用意されていることは歓迎すべきことだと思います。


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