2009/11/06公開



Windows 7 Ultimate 64bit DSP版です

2007年1月30日発売開始になった「Windows Vista」ですが、評判はいまひとつといったところでそう言う小生も「Windows Vista Ultimate DSP版」は購入したものの「Windows Vista」で動作しないソフトを使用していたため「Windows Vista」へ移行できずメインのPCで使用していたのは「WindowsXP Professional DSP版」でした。そこに、バーチャルな「WindowsXP」環境を構築できる「Windows 7」が2009年10月22日に発売開始となりました。32bit環境より高速といわれる64bit環境へ移行するため「Windows 7 Ultimate 64bit DSP版」を購入しました。 既に雑誌や各サイトでかなり紹介されていますが、バーチャル「WindowsXP」環境の「WindowsXP Mode」と「WindowsXP」「Windows Vista」とのベンチ比較をしてみましたので導入の参考にしてください。

1.Windows 7 Ultimate 64bit DSP版のパッケージ

「Windows 7 Ultimate 64bit DSP版」は、「Windows Vista Ultimate DSP版」と同じクイックスタートガイド小冊子とDVD1枚という簡単なパッケージングになっています。プロダクトキーもケースの後ろにシールが貼られています。
Windows 7 Ultimate 64bit DSP版 のパッケージ


2.Windows 7 でバーチャルWindowsXP環境を構築するWindowsXP Mode


「WindowsXP Mode」は、「Windows Virtutal PC」により仮想マシンを起動し、仮想マシンの中で「WindowsXP」を動作させる仕組みになっています。
「WindowsXP Mode」は、「Windows 7」とシームレスにデータを操作することができ、「WindowsXP」上でしか動作しない過去の古いソフトを動作させることができます。
ただし、「WindowsXP Mode」機能を利用できるのは「Windows7 Enterprise」「Windows7 Ultimate」「Windows7 Professional」の3エディションで「Windows7 Home Premium」ではこの機能を利用することができませんので、「WindowsXP Mode」を利用されたい方は購入時にどのエディションを購入するか注意が必要です。

Windows 7 Ultimate インストール環境
CPU intel Core 2 Quad Q9650 (3.0GHz、Quad lCore)
メモリー SanMax DDR2-1066 CL5 ELPIDA 2GB×2=4GB
マザーボード Asus Maximus II Formula(P45 + ICH10R)
HDD Barracuda 7200.11(ST3320613AS)
DVDドライブ LG電子 GGW-H20L (Blu-rayドライブ)
サウンド ONKYO SE-200PCI LTD
ネットワーク オンボードMarvell 88E8056 Gigabit Ethernet Controller
ビデオカード XFX GeForce GTX260 Black Edition
プリンタ プリントサーバー NetHawk 100WP経由 Canon MP950
OS WindowsXP Pro SP3 を別パーティションにインストール済み

Windows 7 システム要件
CPU 1 ギガヘルツ (GHz) 以上の 32 ビット (x86) プロセッサまたは 64 ビット (x64)プロセッサ
メモリー 1 ギガバイト (GB) RAM (32 ビット) または 2 GB RAM (64 ビット)
HDD 16 GB (32 ビット) または 20 GB (64 ビット) の空き容量のあるディスク領域
ビデオカード DirectX 9 グラフィックス デバイス。WDDM 1.0 またはそれ以上のドライバー付き
DVDドライブ DVD-ROM ドライブ
サウンド オーディオ出力
ネットワーク インターネット アクセス
Windows XP Mode

・1 GB の追加 RAM
・15 GB の追加空きディスク領域ハードウェア
・仮想化に対応するプロセッサ (Intel® VTまたは AMD-V™ に対応)


「WindowsXP Mode」を導入する手順は下記の通りです。

1)「WindowsXP Mode」と「Windows Virtual PC」をダウンロード
バーチャルWindowsXP環境を構築するためにはMicrosoftが無料提供している「WindowsXP Mode」と「Windows Virtual PC」が必要です。
下記のサイトから「WindowsXP Mode」と「Windows Virtual PC」をダウンロードします。
http://www.microsoft.com/japan/windows/virtual-pc/download.aspx

2)最初に「WindowsXP Mode」をインストール

3)次に「Windows Virtual PC」をインストール

4)「WindowsXP Mode」の初期セットアップ
ソフトのインストールが完了したら、 メニューから下記の「Windows XP Mode」を選択します。

WindowsXP Mode の起動


WindowsXP Modeを初めて使用する場合、初期セットアップが開始されます。
WindowsXP Mode 初期セットアップ 途中でパスワード入力を要求されます


初期設定が終了すると環境構築が開始します。
WindowsXP Mode 環境のセットアップ開始

5)「WindowsXP Mode」の起動
構築が終了すると「WindowsXP」のウィンドウが表示され、「WindowsXP」環境を使用することができます。
全画面表示することも可能で、「Windows 7」の下で動作しているこを忘れてしまいます。

Windows Virtual PC 下で起動した WindowsXP Mode

6)「WindowsXP Mode」の仮想マシン環境
「WindowsXP Mode」のシステムプロパティとデバイスマネージャーです。

WindowsXP Professional SP3 でメモリ512MB環境です WindowsVirtual PC 仮想マシン環境


上記のシステムプロパティとデバイスマネージャーから仮想マシンは下記の仕様です。
OS Windows XP Professional SP3
CPU Intel Core2 Quad Q9650(使用PCのCPUそのままですが動作はシングルコアとなります)
メインメモリ 512MB(一律このメモリ容量になるかは試していません)
サウンド Sound Blaster 16/AWE32/互換品
チップセット intel 440BX
ビデオチップ S3 Trio32/64
ネットワーク intel 21140-based pci fast ethernet adapter (100mbps)
ハードディスク Virtual HD
サウンド、チップセット、ビデオチップ、どれも自作PCユーザーにとっては懐かしいものばかりです。


右が「Windows 7」のタスクマネージャーで左は「WindowsXP Mode」のタスクマネージャーです。 「WindowsXP Mode」下ではシングルコア動作となります。
クアッドコアでも WindowsXP Mode では シングルコア動作になります


7)「WindowsXP Mode」の統合機能
「WindowsXP Mode」起動直後は、統合機能が有効になっていて「Windows 7」環境のドライブをシームレスに使用することができます。
統合機能有効 統合機能無効

ツールバーの「ツール」で統合機能を無効に切り替えたり、有効に戻したりすることができます。
統合機能が有効の場合、画面の色は「16bit」となり解像度の切り替えも「画面のプロパティ」内のスライドバーで切り替えることができません。統合機能を無効にすると画面の色を「32bit」が選択できるようになりスライドバーによる解像度の切り替えも可能になります。

気になる、古いソフトの動作ですが、ベータ版の時は、動作しなかったソフトも「WibdowsXP Mode」が正式版になって動作するようになりました。


3.Windows 7 未対応のプリントサーバー「NetHawk WP100」を「WindowsXP Mode」で使用する

我が家では、プリンターは「Canon PIXUS MP950」をプリントサーバー「NetHawk WP100」に接続しネットワーク上で共有化しています。最近のプリンターではネットワーク機能が標準装備なのでこのような製品は不要となりつつあります。
「NetHawk WP100」はWindows 7に対応していないためセットアップソフトを起動すると下記のエラーが表示されプリンター設定ができません。


キヤノンイメージングシステムズのサポートサイトに「LPRプロトコル」を使用して印刷設定する方法が掲載されていましたので、下記のサイトの通り設定を行ってみました。
http://www.canon-is.co.jp/support/product/nh/wpep-1016.html

設定後、テストプリントしてみたところ、無事印刷することができました。

ただし、プリンタと通信ができないようなのでインクの状態を確認することができません。ここで、「WndowsXP Mode」で「NetHawk WP100」をセットアップし使用してみました。
セットアップ自体は問題無く無事終了し、CDのラベルプリントを実行してみましたがプリンターとの通信も正常に行われ、インクの状態やCD-Rがセットされていない時のエラーも表示されました。


Windows 7 は Windows Vista より速くなったのか?

「Windows 7」は「Windows Vista」よりも軽快との前評判なので「WindowsXP」「WinodwsVista」「Windows 7」のベンチ比較をしてみました。参考に「WindowsXP Mode」のベンチも取得してみました。

1)Superπ(104万桁)


2)総合ベンチマークソフト

PCMark05は、ビデオとオーディオのエンコードテストにWindows Media エンコーダー 9 (32bit版)を使用しているため Windows7(64bit版)では、エンコードテストができないためPCMarkスコアを取得することができませんでした。「WindowsXP Mode」では、3Dをサポートしていないため3Dグラフィックのテストに関係する項目はスコアを取得することができませんでした。




 
 


3)グラフィック系ベンチマーク










結果をみると「OpenGL」があまりいい結果ではありません。「Windows Vista」と同程度でベンチソフトによっては「Windows Vista」よりもいい結果になっています。


4)ビデオエンコード
「TMPGEnc 4.0 XPress」を使用してエンコードの処理時間を測定してみました。

ビデオソースデータ
・MTV2000録画データ (1分、62.7MB)
・Video size         720 x 480
・Video bitrate     8000kbps(CBR)
・Audio format     MPEG-1 Layer-2
・Audio frequency 48kHz
・Audio bitrate     224kbps
出力ビデオデータ(WindowsMediaファイル)のエンコード設定
映像 ・Video size         720 x 480
・Video bitrate     2394kbps(2パスCBR)
・Video codec      Windows Media Video 9
・Video framrate 29.97fps
音声 ・Audio codec      Windows Media Audio 9.2
・Audio format   192kbps、48kHz、Stereo(2パスCBR)
出力ビデオデータ(MPEGファイル)のエンコード設定
映像 ・Video size         720 x 480
・Video bitrate     4000kbps(2パスVBR)
・Video codec      MPEG-2
・Video framrate 29.97fps
音声 ・Audio codec      MPEG-1 Audio Layer U
・Audio format   192kbps、48kHz


  TMPGEnc 4.0 XPress
WindowsMediaファイル MPEGファイル
CUDA未使用 CUDA使用 CUDA未使用 CUDA使用
Windows 7 ( 64bit ) 1分19秒 1分36秒 21秒 39秒
Windows Vista 1分30秒 1分49秒 21秒 43秒
Windows XP 1分27秒 1分34秒 20秒 35秒

CUDA機能を使用しないWindowsMediaファイルのエンコード処理が非常にいい結果になっています。後の処理結果は「Windows XP」に近い結果で「Windows Vista」よりも高速と言えるかと思います。


.親父〜なコメント

ドライバーは各メーカーが「Windows 7 (64bit)」版をリリースしているので特に問題ないと思いますが、我が家のようにWindows 7 をサポートされていないプリントサーバー「NetHawk WP100」ソフトでも「Wndows XP Mode」という強力なバーチャル「WindowsXP」環境のおかげで動作することができました。「Windows XP」ユーザーで「Windows Vista」で動作しない古いソフトを使用しているため「Windows Vista」導入を見送ったユーザーが多いかと思いますが、「Windows 7」ではすべてを解消してくれます。我が家もメインPCを「Wndows 7」へ移行することができます。











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