2002/06/22公開
2002/06/23更新

Thoroughbred倍率可変改造

お待たせ〜〜
 ThoroughbredコアのAthlonXP 2200+です

6月10日に発表したThoroughbredコア、10日過ぎてやっと登場しまた。AMDのAthlonXP2200+は今のところAMDの中では最速CPUのです。実クロックは1.8GHzでPentium4 2.2GHz相当の性能ですが、前評判は今ひとつです。実際の性能はどうでしょうか。また、発熱は多いのでしょうか。

AthlonXP Thoroughbredコアの特徴
・QuantiSpeedTM アーキテクチャ
・3DNow!TM プロフェッショナル・テクノロジ
・266MHzのAMD AthlonTM XP プロセッサ・システムバス
・128KB L1 キャッシュ(64K 命令キャッシュ+64K データ・キャッシュ)と 256K オンチップ L2 キャッシュ
・先端 0.13ミクロン・プロセス技術を使用
・ドレスデン(ドイツ)のウェハ製造工場 Fab 30で生産

Thoroughbredコア AthlonXP2200+ ロットはAIRGA
左:Thoroughbred、右:Palomino 裏面(左:Thoroughbred、右:Palomino)

コアは、Palominoの2/3程度の大きさになっています。裏面にあったキャパシタはThunderbirdと同じく表面に移動してます。
L1はPalominoの反対側に位置していて画像の下側になります。見にくいと思いますがレーザーカットされてます。
訂正:レーザーカットされていたのはL9でした。L1はPalominoと同じ位置でレーザーカットされてません。ただし、倍率変更はできませんでした。


測定環境
CPUファン アルファ製 PAL8045U(DELTA製5700rpmファン)
メモリー Crucial Micronチップ256MB×2=512MB PC2100 CL2.5 
マザーボード EPox EP-8K7A(AMD761) Rev1.1 BIOS 2304
HDD IBM Deskstar 120GXP(40GB)×1(FastTrak100 RAID0)
サウンドカード Criative SoundBlasterLive! X-Gamer 
OS Windows XP Professional DirectX8.1
ビデオカード&ドライバー ELSA GLADIAC925ViVo  nVIDIAリファレンスドライバー Ver29.42(コア:310MHz、メモリー:720MHz)
室温 25℃


電圧毎のクロックアップ耐性 

Vcore電圧
(測定値)
1.65V
(1.67V)
1.75V
(1.76V)
1.85V
(1.86V) 
1.95V
(1.94V)
メモリー設定 8-8-7-2-2-2-2
動作FSB(MHz) 143.98 149.00 151.97 152.98
CPUクロック(MHz) 1945.68 2011.47 2051.57 2065.20
Superπ104万桁 1分2秒 1分0秒 58秒 58秒
Superπ動作時CPU温度 32℃ 33℃ 36℃ 35℃

各Vcore電圧での動作FSBはSuperπ104万桁、3DMark2001BenchMarkが通ったときの最高動作FSBです。
FSB及びCPUクロックはWCPUID Ver3.0gで測定。

  定格時 最高クロック
Vcore電圧 1.65V 1.94V
動作クロック FSB132.95×13.5=1798.88MHz FSB152.98×13.5=2065.20MHz
無負荷時のコア温度 30℃ 30℃
Superπ終了時のコア温度 32℃ 35℃
Superπ104万桁 1分8秒 58秒
3DMark2001 10514 11361
N-Bench 1.2 10200 11126
N-Bench 2.0 2281 2598
QuakeVARENA 195.8 215.1
Sandra CPU Arithmetic ALU 4942/FPU 2473 ALU 5707/FPU 2854
Sandra CPU Multi Intger 9812/Floating 11344 Intger 11315/Floating 13089
HDBENCH 34869 39792

3DMark2001、QuakeVARENAの解像度は1024×768、32bit。
N-Bench2.0の画面文字化けはドライバーを一旦削除してから再インストールしたら解消しました。(6/23)

総評

6月10日に発表されてから、待ちに待って、待ちくたびれた感があったのですがやっと出てきました。前評判では、それほどクロックは上がらないし、発熱量も多いのではとのことでしたが、コア電圧1.75Vで2GHzを超えることができました。しかし、2GHzを超えてからは13.5倍という高倍率も働いてクロックの伸びが極端に悪くなりました。残念なことに2.1GHz動作には至りませんでした。しかし、コア電圧を2V以上掛けられるマザーがあれば2.1GHz動作は可能ではないか思われます。(2.1GHzでBIOSは起動しました)私のEP-8K7Aは、2.05V設定にしても実際の電圧は2V以下になります。

発熱ですが、Thunderbirdコアでは67.9WとPalominoの72Wより4W程度しか低くなっていません、それゆえ発熱量もPalominoとそれほど違わないのではという前評判でしたが、無負荷時では、確かにPalominoとそれほど違いはないようです。クロック2025MHzでSOLDIER OF FORTUNE Uをプレイしてみたのですが42℃(Palominoは45〜50℃)までしか上がりませんでした。ただし、限界に近いクロックにしていると40℃を超えそうになるとフリーズします。やはりPalominoよりは熱には敏感なようです。

今回、実動作クロックが2GHzを超えることができ、また、2GHzでの常用が可能なこと。Superπ104万桁では60秒を切ることができて、一応満足できる結果だと思っています。今後、2.1GHz常用可能なコアの登場に期待です。
しかし、N-Bench2.0の画面が化けるのは驚きでした。
当面は、コア電圧1.85V、FSB150MHz、クロック2025MHzで常用可能かテスト運用してみます。

注)オーバークロックによる製品破損は保証外ですのでオーバークロックは自己責任で行ってください。 inserted by FC2 system