2003/02/01公開

静音ヒートシンクのALPHAPAL8942M82です

お手軽にオーバークロックを楽しむには、冷却性能の高いシートシンクは欠かせません。しかし、静音PCにする場合でも冷却性能の高いヒートシンクは必要不可欠です。今回は、静音タイプのSocket478用ALPHAのPAL8942M82を購入しました。このM82モデルは山洋製の薄型静音用ファンが付属していますが、PAL8045に付属していたDELTAの高速ファンを使用するとモデルM81と同じ仕様になりますので、静音用と高速用、それとリテールクーラーとの冷却性能を比較検証してみした。

1.製品仕様
PAL8942M82 右はリーテールクーラー
ヒートシンクサイズ:78.5(W)×42(H)×90(D)[mm]
総重量 :512[g]
ファン:山洋製 2000rpm 21dBA
M82用静音タイプ(左)とM81用高速タイプ(右) ファン固定ねじは2種類付属
マザー裏面から鉄製ナットで固定 P4T533/Rマザーに装着


2.コア温度測定
  BIOS画面 Windows無負荷時 Superπ204万桁 ファン回転数
PAL8942M82(静音) 34.5℃ 28℃(たまに24℃) 36℃ 2008rpm
PAL8942M81(高速) 28.5℃ 20℃ 24℃ 3792rpm
リーテールクーラー 34.5℃ 24℃ 36℃ 2636rpm
※室温20℃ Vcore1.525V FSB133×18=2.4GHz
 BIOS画面では約5分放置後の温度

3.Superπ209万桁実行中の温度変化
PAL8942M82(静音)
PAL8942M81(高速)
リーテールクーラー

AsusのPCProbeにてコア温度測定
測定環境
CPU
メモリー
VGA
マザー
HDD
OS
intel Pentium4 2.4B (2.4GHz) 
SAMSUNG 256MB RIMM4200 32ns 
ELSA GRADIAC ULTRA (GeForce2ULTRA)
Asus P4T533/R Rev1.3. BIOS 1006.002beta
IBM DTLA307020
WindowsXP Professional SP1

4.総合評価

1.ファン固定ねじが2種類付属
購入したのは静音用ファン付属のPAL8942M82ですが、付属している山洋製の静音ファンは標準的な8cmファンと比較すると半分くらいの薄さになっています。薄型ファン用のねじでは標準的な8cmファン固定には使用することができませんが、なんとファン固定用ねじは2種類付属していて、標準的な8cmファンも装着できるようになっていました。ちょっとしたことですが、この心配りが嬉しいです。
ヒートシンクの固定方法は、マザー側のリテンションフレーム固定穴を利用していてPAL8045と同様にマザーにヒートシンク固定のボルトを装着します。ヒートシンク交換する際、マザーをケースから取り外さないとできないので最初はちょっと面倒ではありますが、その後の、CPU交換時のヒートシンク取り外しはリテールクーラーのように簡単ではありませんが、それほど面倒ではありません。ただし、ヒートシンクが大きいのでソケット周辺のコンデンサの位置によっては取付けられないマザーもあるかもしれませんので注意が必要です。

2.リーテールクーラーも検討
コア温度の測定結果を見るとリテールクーラーの冷却性能は意外にも高いことに驚きです。しかし、静音化を目指すにはちょっと五月蝿いくファンの騒音が耳障りです。静音用の山洋製薄型ファンを使用したPAL8942ではファンの音はほとんどしなくてハードディスクの音の方が気になってしまうぐらい静かでした。無負荷時のコア温度は静音用ではPCProbeだと28℃になっていますが、24℃になることもあり冷却性能はリテールクーラーと同等のように思います。

3.静音PCにお奨め、ファンを交換すればオーバークロッカーにもお奨め
付属の山洋製のファンを使用するれば静音PCが作成でき、ちょっとオーバークロックして性能を上げてみようかなと思った時には、高速ファンに交換するだけでOK。1つのヒートシンクでいろいろな用途に使用できるのは非常にありがたいです。冬は、低回転のファンを使用し真夏はちょっと高回転のファンを使用するという使い分けがでするかと思いますが、いかがでしょうか。

注)オーバークロックによる製品破損は保証外ですのでオーバークロックは自己責任で行ってください。

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