2003/10/04公開
ASUSTeK製intel
875P搭載マザーボード最上位モデル
P4C800-E
Deluxeです
今年4月にi850Eチップセットの後継としてDDR SDRAMデュアルチャネルと最大3〜5%パフォーマンスを向上させるIntel Performance Acceleration
Technology(PAT)をサポートしたCanterwoodことintelのi875Pチップセット搭載マザーが登場し、5月には、i875Pの廉価版チップセット(PAT未サポート)のi865PE/i865Gチップセットを搭載したマザーが登場しました。 i850Eチップセットを搭載した中古のAsus
P4T533/Rもそろそろ飽きてきたし、FSB800MHzプロセッサーへの移行、SerialATAハードディスクへの移行も考えていて、当初、i865PEを搭載したAsus
P4P800の購入を検討していました。しかし、オーバークロックではi875Pの方が有利という情報があったので、Asus
P4C800
Deluxeと思っていたところ、7月にサウスブリッジがICH5からRAIDをサポートしたICH5Rを搭載したAsus
P4C800-E
Deluxeが登場しました。最近は価格もちょっと安くなり、盛りだくさんな機能と付属品が豊富であることに魅了され、P4C800-E
Deluxeを購入しました。CPUについては10月26日にintelの価格引下げがあるので今回は見送りました。
1.P4C800-E Deluxeの特徴
Socket 478 for intel Pentium 4/ Celeron up to 3.2 GHz+ (FSB800 / 533 / 400 MHz)、intel Hyper-Threading
Technology support
Intel® 875P + ICH5R チップセット、UltraDMA 100、Serial ATA、RAID 0
(Microsoft Windows XP only)
Promis PDC20378 IDE RAID コントローラ搭載(UltraDMA 133、Serial ATA
-RAID 0、RAID 1、RAID 0+1、Multiple RAID)
PC3200/PC2700/PC2100 ECC/ Non-ECC DDR SDRAM(最大4GB)、デュアルチャンネル
Intel CSA 82547EI Gigabit Ethernet Controller、ADI AD1985 SoundMAX 6-channel
CODEC
IEEE 1394、USB2.0 Max. 8ports
Intel PAT (Intel Performance Acceleration Technology)
AI BIOS(CrashFree BIOS 2、Q-Fan、ASUS
POST Reporter)
AI Overclocking(30%までのオーバークロッキングが可能)
P4TC800-E Deluxe | intel 875Pチップ | ICH5Rサウスブリッジ | PROMISE製 PDC20378 |
intel CSA 82547EI Gigabit Ethernet Controller | USB2.0、Audio、LAN | VIA製 VT6307 | |
付属品 | マザー裏面CPU固定プレート | Rev 2.00のシールが | |
BIOS設定
FSB100〜400MHz、DDR400/333/266 | AGP/PCI Frequency | AGP VDDQ Voltage |
CPU Core電圧 1.525〜1.950V | DDR Voltage | DRAM Timing、PAT設定 |
※今回使用したCPUはFSB533MHzなのでDDR
Frequencyは333MHz/266MHzの設定しかできませんでした。FSB800MHzの場合だと、400MHz/333MHz/266MHzの設定が可能になっています。
2.測定環境
測定環境 | Asustek P4C800-E Deluxe | Asustek P4T533/R |
CPU | intel Pentium4 2.4B(Northwood) | ntel Pentium4 2.4B(Northwood) |
CPUファン | リテール | アルファ製 PAL8045U |
メモリー | Crucial Micronチップ256MB×2=512MB BIOS設定:2-2-2-5-4 |
SAMSUNG 256MB RIMM4200
32ns ×2=512MB BIOS設定:Turbo 4× |
マザーボード | Asus P4C800-E Deluxe(i875P) BIOS 1011 |
Asus P4T533/R(i850E) BIOS 1006 |
HDD | HITACHI(IBM) Deskstar7K250(80GB) | |
サウンドカード | オンボード(AD1985 SoundMAX) | Creative Sound Blaster Audigy 2 Digital Audio |
ネットワーク | オンボード(intel CSA 82547EI Gigabit) | intel PRO/100+ |
OS | Windows XP Professional SP1 DirectX9.0b | |
ビデオカード&ドライバー | ELSA GULADIAC 925ViVo(Datnator 45.23)デフォルトクロック |
3.ベンチマークの結果
P4C800-E Deluxe | P4T533/R | |
Superπ104万桁 | 62秒 | 62秒 |
FSB及びCPUクロックはCPU-Z 1.19bで測定
HDBENCH |
Sandra2003(MAX3!) |
※P4T533/Rでは、Intel(R)
アプリケーション・アクセラレータを使用しています。P4C800-E
DeluxeではIntel(R) アプリケーション・アクセラレータが無いのでFileBenchが低くなっています。
3DMark03 |
3DMark2001 |
N-Bench2 |
AquaMark3 |
QuakeVARENA (FPS,1280X1024 32bit) |
Comanche 4 (Frame/Sec,1280X1024 32bit) |
Comanche 4 (Tris/Sec,1280X1024 32bit) |
Unreal Tournament 2003(Flyby,1280X960) |
Unreal Tournament 2003(Botmatch,1280X960) |
4.総評
1)真価を発揮するにはFSB800MHzプロセッサーとSerialATAのHDDが必要
ベンチマークを見てもらうとN-BENCH2とSandra FileBench以外はほぼ互角と言っていいかと思います。ただし、SandraのFileBenchでP4C800-E
Deluxeが低くなったのはIntel(R)
アプリケーション・アクセラレータが対応していなかったためで、Intel(R)
アプリケーション・アクセラレータをインストールしない場合はP4T533/Rも同じような結果となりますが、これはちょっと残念に思います。やはり、i875Pチップセットの性能をフルに発揮するためには、FSB800MHzのプロセッサーとSerialATAのHDDが必要のようです。
2)豊富なオーバークロック機能
FSB100〜400MHzは1MHz単位で変更可能、Vcore1.525〜1.950Vは0.025単位で変更可能、AGP電圧、DDR電圧も変更可能、AGP/PCIバスクロックは固定することが可能で、必要なオーバークロック機能はすべて揃っていて改造する必要が無いほどです。へたれな、Pentium4
2.4BはP4T533/Rだと、3.0GHzにクロックアップしても安定しなかったのが、このP4C800-E
Deluxeの豊富なオーバークロック機能によりリテールファンでも3.0GHzで安定動作させることができました。
3)オーバークロックには高耐性なPC3200(DDR400)メモリーが必要
今回使用したメモリーはPC2100(DDR266)なのでFSB800MHzのCPUを使用するためにはPC3200(DDR400)のメモリーが必要になってきますが、オーバークロックをするためにはローレイテンシーで高耐性なPC3200(DDR400)メモリーが必要になります。しかし、Winbond
BH-5のような高耐性のメモリーがなかなか手に入らないのが難です。
4)Intel CSA 82547EI Gigabit Ethernetは今ひとつ伸び悩み
今やEthrtnetはギガが当たり前、このP4C800-E Deluxeもインテル(R)
コミュニケーション・ストリーミング・アーキテクチャ
(CSA)という専用ネットワーク・バス・インターフェイスを採用したIntel CSA 82547EI Gigabit Ethernet
Controllerが搭載されています。しかし、SandraのInternet
Benchmark結果を見ると、ネットワーク環境が10Baseである我が家の環境では、熟成の域に達しているIntel
PRO/100+に差をつけられたという感じです。しかし、ドライバーがまだ未成熟であると思われるので今後の改善によりパフォーマンスはアップされると思います。
5)Prescott動作に必要なFMB 1.5問題
当初、i875P、i865PE/G搭載マザーはPrescott対応であるとしていましたが、マザーボードスペックである「Prescott FMB(Flexible Motherboard)」はTDPが89Wで電流量Icc
MAXが78Aである「Prescott FMB 1」では動作しない。Prescottを動作させるためにはTDPが103Wで電流量Icc
MAXが91Aのスペックである「Prescott FMB
1.5」が必要になるであろうとの情報が流れました。最初に登場していたマザーがすべて「Prescott
FMB 1」なので動作しないことになります。最近では、3.0GHz、2.8GHzのPrescottはFMB
1でも動作するとか、Prescottは、FMB
1.5でも動作しないとか情報が錯綜しています。今回購入したP4C800-E
Deluxe
Rev2.00でPrescottが動作してくれることを願うばかりです。
6)高機能、高性能を必要とするユーザーに打ってつけな最上位モデル
高性能なi875Pチップセットと、Gigabit Ethernet、6チャネルサウンド対応SoundMAX、豊富なオーバークロック機能、特徴的な、SerialATAドライブとParallelATAドライブの組み合わせによるRAID構築が可能なMultiple RAIDをサポート、ちょっと高価ではありますが、ASUSTek製のi875P搭載マザー最上位モデルとして満足させてくれるマザーではないかと思います(自己満足かな)。