2008/12/20公開
Intel Atom N270(1.6GHz)、10.2型液晶を搭載したネットブック
マウスコンピュータ製 LB-G1000です
我が家では、IBMのノートパソコンを使用していますが、1台がかなり古くなり液晶だめになったようで表示がおかしくなりました。使用用途がメール、ネットのたぐいなので、最近流行りの低価格なネットブックを購入しました。デスクトップPC同様に各種ベンチをとってみましたので参考にしてください。
1.LB-G1000の仕様
CPU | Intel Atom N270(1.6GHz) 、Socket : PBGA437 L2キャッシュ 512KB/FSB 533MHz、ハイパー・スレッディング (HT) テクノロジ |
チップセット | Mobile Intel 945GSE Express (FSB 533MHz) + ICH7M |
OS | Windows XP Home Edition SP3 正規版 |
メモリ | single-channel 400/533 MHz DDR2 最大メモリ 2GB (A-DATA製 PC2-6400 1GB SO-DIMM搭載) |
HDD | WesternDigital製 2.5 インチ Serial ATA 160MB |
液晶ディスプレイ | 10.2インチ WSVGA 1024 x 600ドット表示対応 |
カードリーダー | 4in1カードリーダー、対応メディア:マルチメディアカード、SDメモリカード、メモリースティック、メモリースティックPro |
Webカメラ | 130万画素 |
LAN | ・無線LAN : IEEE802.11b/g (Realtek RTL8187SE、PCI Express バスコントローラ) 最大転送レート:54Mbps ・有線LAN : 10/100 BASE-T×1(Realtek RTL8102E、PCI Express バスコントローラ) |
内臓グラフィック | Intel GMA(Graphics Media Accelerator) 950、DirectX9対応、ビデオ・メモリー容量128MB、クロック:166MHz |
オーディオ | 6チャンネルHigh Definition Audio(Realtek ALC662)、96kHz/24ビット Dolby Home Theater機能 ステレオスピーカー内臓 |
I/Oコネクター | USB2.0対応×3、ヘッドフォン(ステレオミニジャック )×1、マイク(モノラルミニジャック )×1、 10/100BASE-T(RJ45)×1、D-Sub(15ピン)×1 |
バッテリー | 6セルリチウムイオンバッテリーまたはAC100V(50/60Hz ACアダプタ経由) バッテリー駆動時間 約4.5時間 |
サイズ | 259(幅) x 180(奥行き) x 26〜35(高さ) mm(折り畳み時) |
重量 | 1.4kg/6セルバッテリー時 |
付属ソフトウェア | マカフィー インターネットセキュリティースイート 90日版、Adobe Reader |
付属品 | 電源ケーブル、ACアダプタ |
保証期間 | 1年 |
LB-G1000 本体 | 付属品 マニュアル,バッテリー,電源ケーブル |
本体左側面 電源、VGA,、USB、カードスロット |
本体右側面 スピーカー、マイク端子、USB、LAN |
本体裏面 | A-DATA製 メモリ DDR2-800 SO-DIMM 1GB |
WesternDigital製 HDD 2.5 インチ 160MB |
|
Intel Atom N270(1.6GHz) CPU-Z 情報 | Intel Atom N270(1.6GHz) L1、L2キャッシュ | チップセット&マザーボード CPU-Z情報 |
メモリ CPU-Z情報 | A-DATA DDR2-800 SPD情報 | |
※カタログとCPU-Zの情報では食い違いがあります。CPU-Zでは「Intel 945GME」となっています。Intelのサイトを見るとIntel945GMEは、Intel Atom プロセッサーをサポートしていないようですのでCPU-Zの表示が誤っていると思われます。
SiSoftware Sandra Lite 2009.SP1 による LB-G1000 の システムオーバービュー |
※「SiSoftware Sandra Lite 2009.SP1」でもCPU-Z同様にチップセット名が「i945GME」になっていました。
アイドル状態 コア倍率×6 で 766MHz | エンコード中 コア倍率×12 で 1532MHz |
2.測定環境
測定環境 | LB-G1000 | GIGABYTE GA-MA790GP-DS4H | Asustek P5W DH Deluxe |
CPU | Intel Atom N270(1.6GHz) | AMD Phenom 9950 Black Edition (2.6GHz) | intel Xeon 3110 (3.0GHz) |
CPUファン | なし | リテール | |
メモリー | A-DATA製 PC2-6400 1GB SO-DIMM | SanMax DDR2-800 CL5 hynix 1GB×2=2GB 1066MHz(設定5-5-5-18)にOC | |
マザーボード | 不明 、Mobile Intel 945GSE Express + ICH7M | GIGABYTE GA-MA790GP-DS4H(AMD 790GX + SB750) | Asustek P5W DH Deluxe(i975X + ICH7R) |
HDD | WesternDigital製 2.5 インチ Serial ATA 160MB | HITACHI Deskstar7K80(80GB) | |
サウンドカード | オンボード(Realtek ALC662) | オンボード(Realtek ALC889A) | オンボード(Realtek ALC882M) |
ネットワーク | ・無線LAN : Realtek RTL8187SE ・有線LAN : Realtek RTL8102E |
オンボード(Realtek RTL8111C) | オンボード(Marvell 88E8053) |
OS | Windows XP Home SP3 DirectX9.0c | Windows XP Professional SP3 DirectX9.0c | |
ビデオカード&ドライバー | Intel GMA(Graphics Media Accelerator) 950 | ATI HD3300(CATALYST 8.11) | ATI HD2900XT(CATALYST 7.6) |
※「GIGABYTE GA-MA790GP-DS4HP」と「5W DH Deluxe」 はレビュー当時の仕様。
3.ベンチマークの結果
1)CPUテスト
Superπ104万桁 | |
Intel Atom N270(1.6GHz) | AMD Phenom X4 9950 Black Edition (2.6GHz) |
1分34秒 | 30秒 |
※「AMD Phenom X4 9950 Black Edition」レビュー時のデータを使用。
SiSoftware Sandra Lite 2009.SP1 |
2)メモリーテスト
SiSoftware Sandra Lite 2009.SP1 |
3)ハードディスクテスト
CrystalDiskMark 2.2 |
HD Tune 2.55 |
4)グラフィックテスト
内臓グラフィック Intel GMA950 |
※メモリサイズはカタログでは128MBとなっていますので、GPU-Zのメモリサイズ「8MB」は誤った表示だと思われます。
Intel GMA950
|
Radeon HD 3300 | ||
解像度 |
1024×768 32bit
|
||
Anti-Aliasing |
None
|
||
3DMark Score | 238 | 4649 | |
CPU Score | 1594 | 9522 | |
Game Test | GT1-Return to Proxycon(fps) | 1.1 | 20.2 |
GT2-Firefiy Forest(fps) | 0.6 | 13.6 | |
GT3-Canyon Flight(fps) | 1.2 | 23.4 | |
CPU Test | CPU Test1(fps) | 0.9 | 4.2 |
CPU Test2(fps) | 1.2 | 9.5 |
※LB-G1000の最大解像度は1024×600ですが、デフォルト解像度の設定でテストしました。
3DMark05 Build130 |
5)サウンドテスト
RightMark Audio Analyzer 6.2.0 によるサウンドテスト。
LB-G1000 (Realtek ALC662) |
GA-MA790GP-DS4H (Realtek ALC889A) |
|
Testing device | Realtek HD Audio output | |
Sampling mode | 16-bit, 44 kHz | |
Interface | DirectSound | |
Testing chain | External loopback (line-out - line-in) | |
20 Hz - 20 kHz filter | ON | |
Normalize amplitude | ON | |
Level change | 5.1 dB / 5.0 dB | -7.5 dB / -7.7 dB |
Mono mode | OFF | |
Calibration singal, Hz | 1000 | |
Polarity | inverted/inverted |
LB-G1000 (Realtek ALC662) |
GA-MA790GP-DS4H (Realtek ALC889A) |
|||
Frequency response (from 40 Hz to 15 kHz), dB | +0.63, -0.68 | Average | +0.01, -0.05 | Excellent |
Noise level, dB (A) | -84.6 | Average | -84.6 | Good |
Dynamic range, dB (A) | 83.6 | Average | 83.6 | Good |
THD, % | 0.0055 | Very poor | 0.0055 | Very good |
THD + Noise, dB (A) | -77.6 | Very poor | -77.6 | Average |
IMD + Noise, % | 0.022 | Very poor | 0.022 | Good |
Stereo crosstalk, dB | -88.8 | Good | -88.8 | Excellent |
IMD at 10 kHz, % | 0.093 | Very poor | 0.093 | Good |
General performance | Poor | Very Good |
6)ネットワークテスト
無線LANはバッファロー製無線LANブロードバンドルーター「WZR-AGL300NH」と接続してのテスト。
無線LANの設定は「4.ワイヤレスネットワークの設定」を参照してください。
SiSoftware Sandra Lite 2009.SP1 | ||
有線/無線LAN | Data Bandwidth | |
LB-G1000 | 有線LAN (RTL8102E) | 4.35MB/s |
無線LAN (RTL8187SE) | 1.61MB/s | |
P5W DH Deluxe | 有線LAN (Marvell 88E8053) | 11.61MB/s |
4.ワイヤレスネットワークの設定
LB-G1000のワイヤレスネットワーク設定方法を説明します。無線LAN親機は、バッファロー製無線LANブロードバンドルーター「WZR-AGL300NH」を使用しています。
1)ワイヤレスネットワークを有効にする
初期状態ではワイヤレスネットワークは無効状態で使用することができません。ワイヤレスネットワークを使用する場合は、「Fn」キーと「F3」を同時に押し下げることによってワイヤレスネットワークの「On」「Off」を切り替えることができます。
・ランプ消灯:ワイヤレスネットワークは無効状態になっています。
・ランプ点灯:ワイヤレスネットワークは有効状態になっています。
ワイヤレスネットワーク無効状態 | 「Fn」+「F3」キーを押すと | ワイヤレスネットワーク有効状態 |
ワイヤレスが「On」「Off」になる時は、ランプの点灯以外にディストップ上には一時的に下記のマークが表示されます。
ワイヤレスが「On」になった状態 | ワイヤレスが「Off」になった状態 |
ワイヤレスネットワークを設定する前に、セキュリティソフトは無効にしておきます。ファイアウォールなどセキュリティソフトが有効の場合、ネットワーク設定ができません。
2)利用できるワイヤレスネットワークを表示し選択する
利用できるワイヤレスネットワークの表示を選択します |
利用できるワイヤレスネットワークの一覧が表示されます。今回使用する無線セキュリティは強力な暗号化方式「WPA2」を選択します。
利用できるワイヤレスネットワークの一覧が表示されますのでアクセスするアクセスポイント選択します。 |
3)ネットワークキーを設定する
上記の一覧で「自動」と表示されているアクセスポイントは、下記のネットワークキーが自動で入っていますが、入力し直す必要がありますので、注意してください。
ネットワークキーはアクセスポイントが発行する64文字のキーを下記の画面で入力します。
SSIDに対応するネットワークキーを要求してきます | アクセスポイントから発行しているWPA2のネットワークキー64文字を入力します |
接続ボタンを押すとアクセスポイントへの接続を開始します。
アクセスポイントへの接続を開始します |
4)ワイヤレスネットワークの設定完了
接続が成功すると一覧上に「接続」と表示されます。
接続が成功するとワイヤレスネットワーク一覧に「接続」と表示されます。 |
デスクトップ上のタスクバーにもワイヤレスネットワークが接続していることが表示されます。
接続成功した時のタスクバーの表示 |
5.総評
1)セカンドPCとしての位置づけ?
キーボードが小さいのと、やはり表示が小さいのでメインPCとして使用するにはちょっと難があるかと思います。ただし、PCの使用用途がメールやネットを楽しむレベルであれば十分にメインPCとしての性能は十分かと思います。サイズも非常にコンパクトなので、持ち運びに便利で外で使用しても大きさは気にならない程度です。
「LB-G1000」で使用されているCPUは「Intel Atom N270(1.6GHz)」はほとんどのネットブックがこのCPUを使用しています。性能的には6年前に使用していたSuperπが1分20秒の「AthlonXP 1600+」と同程度かと思われます。一番異なるところは、「Intel Atom N270(1.6GHz)」はハイパー・スレッディング (HT) テクノロジを搭載しているので論理的にはCPUが2個になっています。
CPU性能が6年前のものと同等でも、メモリ容量、ハードディスク容量は倍以上になっていますので、トータル性能ははるかに上になります。ただし、グラフィック性能はあくまでも表示がメインでゲームをプレイできるレベルからはかなり離れています。
2)リカバリーCDはなし
ネットブックの中には、リカバリーCDが付属していなかったり、リカバリーCDを作成することのできないのが多いですが、この「LB-G1000」もリカバリーCDの付属やリカバリーCDを作成することはできません。リカバリーデータはHDDの中にあり、BIOS画面で「F9」を押すとリカバリーが開始されます。保証期間外でHDDが故障した場合には、初心者では対応できません。
リカバリーCD作成については別途調査をしています。
3)初心者でも利用できる?
リカバリーCDが付属していところ。付属のマニュアルは必要最低限のことしか載っていないので、「LB-G1000」でネットを初めるような初心者だとネットワーク設定で多少苦労するかと思います。それ以外では性能的にはPC初心者でも十分かと思います。なんと言っても5万円台という低価格で購入できるのは魅力があります。