2010/06/05公開


1プラッタ667GBのWestern Digital製ハードディスク
  
   WD Caviar Green WD20EARS 2TB


1.5TBのSeagate製Barracuda7200.11「ST31500341AS」でも容量が不足気味になっていたので、そろそろ2TB容量のハードディスク購入を検討していたところに、1プラッタ667GBのWesternDigital製ハードディスク2TB容量の「WD20EARS-00MVWB0」が発売されたので早速購入してみました。 この時点で1プラッタ 667GBは過去最大になりプラッタ数はいままで4枚だったのが3枚に変更されています。ベンチデータを取ってみましたので参考にしてください。

1.製品仕様

WD Caviar Green (WD20EARS-00MVWB0)仕様
容量
回転数
インタフェース
キャッシュ
騒音
機能
2TB(1プラッタ 667GB)
5,400rpm
Serial ATA 3Gb/s
64Mbytes
シーク時最大29dBA、シーク時(静穏モード)25dBA、アイドル時24dBA
IntelliPower-電力の大幅な節約と確実なパフォーマンスを提供する。
IntelliSeek-シーク速度を最適化して消費電力、ノイズ、振動を抑える。

WD Caviar Green (WD20EARS-00MVWB0) (5,400rpm,SATA 3Gb/s,64MB)


2.ベンチ測定環境

Windows7 測定環境
CPU
メモリー
VGA
マザー
サウンド
OS
ドライバー
SATA BIOS設定
ファイルフォーマット
Core 2 Quad Q9650 ( Yorkfield、45nm、3.0GHz、Quad lCore )
SanMax DDR2-800 CL5 hynix 1GB×2=2GB
ATI HD2900XT(R600)
Asustek P5W DH Deluxe(i975X + ICH7R)
オンボード(Realtek Semiconductor ALC882M)
Windows 7 Ultimate 64bit
Windows7標準
AHCI
NTFS


WindowsXP 測定環境
CPU
メモリー
VGA
マザー
サウンド
OS
ドライバー
SATA BIOS設定
ファイルフォーマット
Phenom X6 1090T BE (3.2GHz)
Corsair TWIN2X4096-8500C5DFDDR2-1066 CL5 2GB×2=4GB
ATI HD3300(オンボード)
GIGABYTE GA-MA790GP-DS4H(AMD 790GX + SB750)
オンボード(Realtek ALC889A)
WindowsXP Professional SP3 DirectX9.0c
Catalyst 10.5
IDE
NTFS

3.「Advanced Format Technology」

通常のHDDには1セクタ、512バイトになっており、セクタごとにSync/DAM(リードイン)とエラー訂正コード(ECC)、セクタギャップが存在する構造になっているためユーザーはHDDの物理的な容量よりもかなり少ない領域しか利用できません。
Advanced Formatは物理上の1セクタを4,096バイトに拡大し、従来Sync/DAMとECCが8つずつ必要だったものを、Sync/DAMとECCひとつの構造にしてユーザーの使用できる領域を拡大している。また、セクターごとにより長いECCが用いられることでデータの整合性が向上し、バーストエラー訂正も50%向上したと言われている。
Advanced Formatは、Windows 7/ Vista、Mac OS X Tiger/ Leopard/ Snow Leopardなど、新しい世代のOSでHDDを最適化させる技術で、旧世代のOSはサポート外になる。当然、Windows XPはサポート外なので本来のパフォーマンスを引き出すためには「WD Align utility」を実行する必要があります。

「WD Align System utility」を使ってAdvance Format Driveであるか確認することができます。

WD20EARS-00MVWB0 は Advance Format Drive

「WD Align utility」と「WD Align System utility」はWDのサイトから入手できます。

下記の画像は、「WD Align utility」を使用して「Advanced Format」した場合と、WindowsXP標準でFormatした場合の転送スピードを比較しています。

WindowsXP 標準 Format Western Digital Advanced Format


「Random Write」が極端に遅いのが分かるかと思います。
「WD Align utility」を使用してで下記のように最適化します。

WD Align utility で最適化前 WD Align utility で最適化後



4.ベンチマーク結果

CrystalDiskMark 2.2p
Windows7 Ultimate 64bit Windows XP SP3
WD20EARS-00MVWB0 Barracuda 7200.11 (ST31500341AS)


CrystalDiskMark 3.0d
Windows7 Ultimate 64bit Windows XP SP3
WD20EARS-00MVWB0 Barracuda 7200.11 (ST31500341AS)



HD Tune 2.55 グラフ
WD Caviar Green (WD20EARS-00MVWB0) Windows7 Ultimate 64bit
WD Caviar Green (WD20EARS-00MVWB0) WindowsXP SP3
Barracuda 7200.11 (ST31500341AS) WindowsXP SP3



ATTO Disk Benchmark v2.46
Windows7 Ultimate 64bit Windows XP SP3
WD20EARS-00MVWB0 Barracuda 7200.11 (ST31500341AS)



5.総合評価


1)64MBキャッシュサイズ以内だと脅威の250MB/s超え
「WD20EARS-00MVWB0」はキャッシュサイズが64MBということもあってか、「CrystalDiskMark 2.2p」の50MBシーケンシャルリードでは脅威の250MB/s超えをマークしました。今回、「Barracuda 7200.11 (ST31500341AS)」と比較していますが、書き込みは7200rpmということもあってか「Barracuda 7200.11 (ST31500341AS)」の方が早いです。

2)Windows7で力を発揮、WindowsXPでは「WD Align utility」実行が必要
「WD20EARS-00MVWB0」は「Advance Format Technology」を使ったハードディスクであるため本来の性能を引き出すためにはWindows7で使用する必要があります。WindowsXPで使用する場合は「WD Align utility」で最適化することによってある程度性能を引き出すことはできますが、Windows7上での性能までには到達しません。
大容量から性能重視するのであれば手元にはありませんがSerialATAVインタフェースの「Barracuda XT ST32000641AS」で、信頼性と静音を重視するのであれば部品点数が少なく、低速回転の今回テストした「WD20EARS-00MVWB0」になるかと思います。







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