2009/02/06公開
45nmプロセス、YokfieldコアのCore 2 Quad Q9650 (3.0GHz)です
Intel製クアッドプロセッサーが大幅値下げとなったので我が家のメインPCもデュアルコアプロセッサーからクアッドコアプロセッサーへ移行しました。今回の大幅値下げで購入しやすくなった「Core 2 Quad Q9650」を購入しました。新鮮味のある製品ではありませんが、購入の参考にしてください。また、「P5W DH Deluxe」マザーでのオーバークロックも限界と思いAsus製「Maximus II Formula」も購入しました。
Core 2 Quad Q9650 (3.0GHz:Yorkfieldコア)の特徴
・LGA775 パッケージ を採用、1333MHzシステム・バス、L1キャッシュ 32KB×4、L2 キャッシュ 6MB×2、最新の45nmプロセス技術、クアッドコア
・インテル NetBurst マイクロアーキテクチャ、SSE2、SSE3、SSSE3、SSE4.1、Extended Memory 64 Technology ( EM64T )、Virtualization Technology ( VT対応 )
Core 2 Quad Q9650 3.0GHz | 左側はQ9650用 右側はXeon E3110 用 |
左のQ9650用の芯が銅製 右のXeon用の芯はアルミ製 |
ヒートシンク中央部分がアルミ製ではなく銅製になっていました。
Core 2 Quad Q9650 ( Yorkfield、45nm、3.0GHz、Quad lCore ) | |
使用したメモリーは限定販売されていた銅(Cu)配線プロセスで製造されたELPIDA製チップ(E1108ACBG-1EH-E)を搭載したSanMax製SMD-4G88NP-AE-Dを使用しました。
SanMax DDR2-1066 CL5 ELPIDA 2GB×2=4GB (銅(Cu)配線プロセス) |
測定環境 | |||
CPU | intel Core 2 Quad Q9650(4.23GHz) | intel Core 2 Quad Q9650(3.0GHz) intel Xeon E3110 (3.0GHz) |
Phenom X4 9950 BE |
CPUファン | ZIPANG SCZP-1000 | リテール | |
メモリー | SanMax DDR2-1066 CL5 ELPIDA 2GB×2=4GB (銅(Cu)配線プロセス) | Corsair TWIN2X4096-8500C5DFDDR2-1066 CL5 2GB×2=4GB | |
マザーボード | Asus Maximus II Formula(P45 + ICH10R) | Asus P5W DH Deluxe(i975X + ICH7R) | GIGABYTE GA-MA790GP-DS4H(AMD 790GX + SB750) |
HDD | Barracuda 7200.11(ST3320613AS) | OCZSSD2-2C30G | |
サウンドカード | ONKYO SE-200PCI LTD | オンボード(Realtek ALC889A) | |
ネットワーク | オンボード(Marvell 88E8056) | オンボード(Marvell 88E8053) | オンボード(Realtek RTL8111C) |
OS | Windows XP Professional SP3 DirectX9.0c | ||
ビデオカード&ドライバー | XFX GeForce GTX260 Black Edition | ATI Radeon HD3300 | |
セキュリティソフト | ESET Smart Security |
クロックアップ耐性
Core:4.23GHz、Bus Speed:470MHz、Core&DRAM 電圧設定:Auto | |
ベンチマーク結果
1)CPUベンチ
Superπ 104万桁 |
SiSoftware Sandra Lite 2009.SP2 |
2)メモリーベンチ
SiSoftware Sandra Lite 2009.SP2 |
3)3Dベンチ
Phenom X4 9950 BEでのゲームベンチはビデオカードの交換が難しい環境になっているので、今回測定は見送っています。
3DMark06 Build110 |
LostPlanet |
4)エンコード
ビデオエンコードソフト
TMPGEnc 4.0 Xpress |
ビデオソースデータ と 出力ビデオデータの設定
ビデオソースデータ |
|
・MTV2000録画データ (1分、62.7MB) ・Video size 720 x 480 ・Video bitrate 8000kbps(CBR) ・Audio format MPEG-1 Layer-2 ・Audio frequency 48kHz ・Audio bitrate 224kbps |
|
出力ビデオデータ(WindowsMediaファイル)のエンコード設定 | |
映像 | ・Video size 720 x 480 ・Video bitrate 2394kbps(2パスCBR) ・Video codec Windows Media Video 9 ・Video framrate 29.97fps |
音声 | ・Audio codec Windows Media Audio 9.2 ・Audio format 192kbps、48kHz、Stereo(2パスCBR) |
出力ビデオデータ(MPEGファイル)のエンコード設定 | |
映像 | ・Video size 720 x 480 ・Video bitrate 4000kbps(2パスVBR) ・Video codec MPEG-2 ・Video framrate 29.97fps |
音声 | ・Audio codec MPEG-1 Audio Layer K ・Audio format 192kbps、48kHz |
TMPGEnc 4.0 XPress による エンコード処理時間
TMPGEnc 4.0 XPress | ||||||||
WindowsMediaファイル | MPEGファイル | |||||||
SSE2 | SSE3 | SSSE3 | SSE4 | SSE2 | SSE3 | SSSE3 | SSE4 | |
Core 2 Quad Q9650 ( 3.0GHz ) | 1分27秒 | 1分27秒 | 1分27秒 | 1分28秒 | 21秒 | 22秒 | 20秒 | 19秒 |
Core 2 Quad Q9650 ( 4.23GHz ) | 1分04秒 | 1分03秒 | 1分03秒 | 1分03秒 | 16秒 | 16秒 | 16秒 | 14秒 |
Phenom X4 9950 BE ( 3.0GHz ) | - | 1分25秒 | - | - | - | 30秒 | - | - |
Xeon E3110 ( 3.0GHz ) | 2分16秒 | 2分16秒 | 2分16秒 | 2分16秒 | 39秒 | 40秒 | 34秒 | 31秒 |
TMPGEnc 4.0 XPressによる エンコード時のCPU温度
無負荷時 | エンコード中最高温度 | |
Core 2 Quad Q9650 ( 3.0GHz ) | 34℃ | 41℃ |
Core 2 Quad Q9650 ( 4.23GHz ) | 34℃ | 59℃ |
Phenom X4 9950 BE ( 3.0GHz ) | 34℃ | 50℃ |
Xeon E3110 ( 3.0GHz ) | 34℃ | 43℃ |
室内温度20℃
※Phenom X4 9950 BEのエンコード処理時間とCPU温度はPhenom X4 9950 BEレビュー時のデータを掲載しています。)
総評
1.CPU単体性能はPhenom X4 9950 BEが上?
CPUテストとメモリーテストの結果を見ると、Phenom X4 9950 BE を3.0GHzにしたスコアはCore 2 Quad Q9650 よりもかなり良い結果が出ています。MPEGファイルへのエンコード処理ではCore 2 Quad Q9650 の方が圧倒的に処理時間が短くなっていますが、WindowsMediaファイルへのエンコード処理ではPhenom X4 9950 BE の方が処理時間が短くなっています。これらの結果からCore 2 Quad Q9650 の CPU総合性能はPhenom X4 9950 BEには一歩届かずと言った感じです。
2.オーバークロック性能
オーバークロック性能は、Phenom X4 9950 BE では3.3GHzが精いっぱいでしたが、Core 2 Quad Q9650 は電圧:Auto(1.368v)で4.23GHzまで上がりました。現在は、4.0GHzにて常用中ですが、4.0GHzで常用できるとは思いませんでした。しかし、真夏に4.0GHzで常用できるかは心配です。
3.今後、購入するには
現在、LGA775環境でクアッドコアを検討されている方には、Core 2 Quad Q9650 は打ってつけかと思います。今後、1年間はこの環境で使用できそうです。しかしながら、新たなQuad環境を検討するとなると、Intel系であれば Core i7 、AMD系であればPhenom II X4 のいづれかの選択になるかと思いますが、私の場合だとCore i7 だとCPU、マザー、DDR3メモリーの購入とかなりの出費になります。Phenom II X4 にする場合だと、既に対応マザーを持っていますが、メインマシン用には新たなマザー購入となりますが、メモリーがそのまま利用できるというメリットとCPUとマザーはIntel系より安価なので出費が少なくてすみます。
自分の好みと予算で検討することが一番かと思います。
注)オーバークロックによる製品破損は保証外ですのでオーバークロックは自己責任で行ってください。