2005/09/25公開



AGPカード最速
        
RADEON X850XT PE(ATI純正品)です


RADEON9800Proを使い始めてから早2年経とうとしています。当時は最速でも今となっては、最近のゲームが要求する性能にはちょっと足りなくなってしまいました。いっそのこと、プラットフォーム毎PCI Expressの環境へ替えようかとも考えましたが、今年は、CPUがシングルコアからデュアルコアへと移行の過渡期でもあり、また、今使っているプラットフォームでそれほどの不満が無いのでビデオカードのみの交換に留める事にしました。AGPカードの中では最速であり、価格もちょっと下がってきたのでATI純正のRADEON X850XT PEを購入しました。

X850XT PEカード本体 同梱内容 X850XT PEチップ SAMSUNG製GDDR3 1.6ns
MAX DDR600MHz


エアー排出側

エアー吸入側

カード裏面 下はRADEON9800Pro カード裏面のTheaterチップ

※カード裏面のビデオデコーダー「ATI Rage Theater」チップの下に、なにやらディップスイッチが2個ありますが、使用方法は不明です。

ATI X850XT Platinum Editionの仕様
バスシステム AGP 4x/8x(AGP 3.0 bus configuration) 0.8V/1.5V
グラフィックスコントローラ ATI X850XT Platinum Edition(R480) プロセッサスピード 540MHz
並行ピクセル パイプライン 16
並行頂点プロセッシング エンジン 6
ディスプレイメモリ 256 MB GDDR3 590MHz(DDR1,180MHz) 256-bit
RAMDAC 400 MHz
コネクタ アナログVGA 15ピン
DVI-I デジタルビデオ出力
VIVO(ビデオ入力/ビデオ出力)、
対応API OpenGL、DirectX 9.0、HDTV ディスプレイ対応
その他付属品 S-VIDEO コンポジット変換ケーブル、YPrPb コンポーネント出力変換ケーブル、VIVOケーブル、DVI-VGA変換アダプタ、ドライバCD-ROM、マニュアル


X850XT PE、RADEON9800Pro の測定環境
CPU Pentium4 3.20GHz (HT ON)
メモリー Winbond BH-5 チップ PC3200 CL2.5 256X4=1024MB
マザーボード Asus P4C800-E Deluxe(i875P)
HDD IBM Deskstar 7K250(80GB)
サウンドカード Creative Sound Blaster Audigy 2 Digital Audio
OS WindowsXP Professional SP1 DirectX9.0c
ビデオカードドライバー ATIリファレンスドライバーCATALYST 5.9



プロパティの内容


標準クロック




ベンチマーク結果

3DMark05 build120

 
クロック周波数設定
 コア クロック
 メモリークロック
X850XT PE
デフォルト
540MHz
587MHz
RADEON9800Pro
デフォルト
378MHz
337MHz
解像度
1024×768 32bit
FSAA/Aniso
None
4x/8x
None
  3DMark Score 5933 5300 2701
Game Test GT1-Return to Proxycon(fps) 25.2 22.3 12.7
GT2-Firefiy Forest(fps) 17.6 16.1 7.8
GT3-Canyon Flight(fps) 30.1 26.5 12.8
CPU Test CPU Score 4423 4166 4064
CPU Test1(fps) 2.4 2.1 2.1
CPU Test2(fps) 3.6 3.6 3.5


3DMark05



3DMark03 build360

  クロック周波数設定
 コア クロック
 メモリークロック
X850XT PE
デフォルト
540MHz
587MHz
RADEON9800Pro
デフォルト
378MHz
337MHz
解像度

1024×768 32bit 

FSAA/Aniso None
4x/8x
None
  3DMark Score 12821 8492 5965
Game Test GT1-Wing of Fury(fps) 282.3 233.9 212.8
GT2-Battle of Proxycon(fps) 99.8 51.0 37.3
GT3-Troll's Lair(fps) 79.1 45.5 33.9
GT4-Mother Nature(fps) 86.4 71.2 37.2
CPU Test CPU Score 858 859 842
CPU Test1(fps) 92.9 92.7 90.1
CPU Test2(fps) 15.7 15.8 15.6
Feature Test Fille Rate (Single-Texturing) MTexcels/s 3181.5 3252.6 1684.6
Fille Rate (Multi-Texturing)MTexcels/s 7411.6 7377.9 2911.9
Vartex Shader(fps) 37.5 37.1 18.1
Pixel Shader 2.0(fps) 163.4 125.7 53.7
Ragtroll(fps) 56.6 26.0 23.8
Sound Test  No Sound 71.3 71.2 70.2
24 Sound 63.7 63.3 61.8
60 Sound 56.9 56.7 55.9


 

3DMark03



3DMark2001SE build330

クロック周波数設定
 コア クロック
 メモリークロック
X850XT PE
デフォルト
540MHz
587MHz
RADEON9800Pro
デフォルト
378MHz
337MHz
解像度

1024×768 32bit 

FSAA/Aniso None 
4x/8x
None 
3DMark Score 21156 18792 17424
Game1-Car Chase-Low Detail (fps) 271.0 285.1 238.8
Game1-Car Chase-High Detail (fps) 92.5 93.0 84.3
Game2-Dragothic-Low Detail (fps) 378.8 360.6 334.2
Game2-Dragothic-High Detail (fps) 207.7 200.9 182.7
Game3-Lobby-Low Detail (fps) 262.3 259.6 246.9
Game3-Lobby-High Detail (fps) 117.0 115.7 110.8
Game4-Nature (fps) 184.7 77.4 83.5
Fille Rate (Single-Texturing) (MTexels/s) 3790.0 3855.4 2015.1
Fille Rate (Multi-Texturing) (MTexels/s) 8365.1 8219.2 2989.7
High Polygon Count (1 Light) (MTriangles/s) 158.3 149.7 106.5
High Polygon Count (8 Lights) (MTriangles/s) 37.8 37.1 19.3
Environment Bump Mapping 218.7 199.9 204.0
DOT3 Bump Mapping (fps) 433.4 201.0 239.0
Vartex Shader (fps) 237.6 231.0 233.2
Pixel Shader (fps) 276.1 271.4 262.9
Advanced Pixel Shader (fps) 510.2 214.5 216.3
Point Sprites (MSprites/s) 97.3 26.7 43.5


3DMark2001SE



N-Bench 3

クロック周波数設定
 コア クロック
 メモリークロック 

X850XT PE
デフォルト
540MHz
587MHz

RADEON9800Pro
デフォルト
378MHz
337MHz
FSAA

None

4x/8x
None
Over All 2289 2291 2248
CPU BenchMark Score
Integer1 (Landscape) 2536 2540 2524
Integer2 (Mandelbrot) 1533 1533 1533
FPU 1(Flock) 2075 2075 2038
FPU 2(Rigid Body) 1872 1871 1845
CPU Over All 2004 2004 1985
3D BenchMark Score
Ninja 1 2643 2652 2615
Ninja 2 2421 2418 2355
Grand Touring 2642 2661 2566
Star Fighter 2590 2583 2514
3D Over All 2574 2578 2512

 

N-Bench3



N-Bench 2

クロック周波数設定
 コア クロック
 メモリークロック 

X850XT PE
デフォルト
540MHz
587MHz

RADEON9800Pro
デフォルト
378MHz
337MHz
FSAA

None

4x/8x
None
Over All 2700 2706 2638
CPU BenchMark Score
Integer1 (Tunnel) 2823 2834 2772
Integer2 (Mandelbrot) 1991 2112 2060
FPU 1(Chase) 1819 1837 1864
FPU 2(Rigid Body) 1160 1160 1153
CPU Over All 1948 1985 1962
3D BenchMark Score
Low 1 (Leaves) 2473 2461 2417
Low 2 (Breath) 2938 2892 2846
High 1 (Leaves) 3763 3738 3671
High 2 (Breath) 4640 4615 4323
3D Over All 3453 3426 3314

 

N-Bench2


ゲームベンチ

Aquamark3 TRISCORE (1024X768 32bit,AA:None,Aniso:4x,Detaols:V.High)
Aquamark3 fps (1024X768 32bit,AA:None,Aniso:4x,Detaols:V.High)

QuakeVARENA (FPS,1280X1024 32bit)

Comanche 4 (Frame/Sec,1280X1024 32bit)
Comanche 4 (Tris/Sec,1280X1024 32bit)
Unreal Tournament 2003(Flyby,1280X960)
Unreal Tournament 2003(Botmatch,1280X960)
Unreal Tournament 2004 (Botmatch,1280X1024)
Unreal Tournament 2004 (Botmatch dm-rankin,1280X1024)
Unreal Tournament 2004 (Botmatch as-convoy,1280X1024)
Unreal Tournament 2004 (Botmatch br-colossus,1280X1024)
FINAL FANTASY XI Benchmark 3 (High Resolution)

※UT2004は、「Benchemall」を利用してベンチを取りました。


チップとメモリーの温度
(クロックはデフォルト、室温24℃、3DMark03動作時の温度測定)

 
    X850XT PE RADEON9800Pro
チップ 無負荷 38.7℃ 53.7℃
ベンチ動作中 58.8℃ 68.2℃
メモリー 無負荷 39.6℃ 51.2℃
ベンチ動作中 62.5℃ 83.2℃

※RADEON9800Prは前回までの評価時のデータを使用。


総評


1)ATIのハイエンドカードは全部純正?
RADEON9800Proの時と同じく、ATIのハイエンドカードはボード毎カードベンダーへ提供しています。という意味では、X850XT PEカードはどこの製品を購入してもATI純正と言うことになります。この現象は、nVIDIAも同じで、現在最速カードであるGeForce7800GTXもATIと同じく、ボード毎カードベンダーへ提供されています。品質が一定化されるという意味では非常に有効ですし、モデルチェンジの激しい昨今カードベンダー側の開発時間を省略し市場へ早くリリースするということではユーザーにとって有難いことです。しかし、逆にカードベンダーの存在意義が薄くなってしまいます。最近では、下位モデルでファンレスモデルを出したりとカードベンダーはいろいろ特徴ある製品を出してきています。ユーザーにとってはどのカードベンダーの製品でも価格が安くても同じ品質の製品を購入できると言うことは大きなメリットだと思います。でも、カノープス信者、ELSA信者が少なくなったように思えて、ちょっと、寂しい気もします。

2)2スロットは圧巻
画像で見ての通り巨大なヒートシンクとファンで2スロット占有、なかなか迫力あります。電源投入時は、ファンの回転が一時的に高くなるのでかなりの音がします。カード裏面のヒートシンクを固定する1本のバーはちょっと工夫がされていて、ねじを緩めるとバーが板バネ上になっていてチップとヒートシンクが圧着するような形状になっています。参考値ではありますが、チップとメモリーの温度を計測しましたが巨大なヒートシンクのおかげで9800Proよりはチップ、メモリーともに低い温度になっていて安定した性能維持に役立っているようです。

3)性能は9800Proの2倍
DirectX9.0ソフトである3DMark05では9800Proの2倍の性能を示します。また、FSAAを有効にしても9800Proより性能が上です。ところが、DirectX8.0ソフトでは、それ程の性能の伸びはありませんでした。と言うより9800Proで既にかなりの性能に達しているものと思います。

4)オーバークロック性能は?
今回は、オーバークロックして全てのベンチを試していませんが、コアは560MHz、メモリーは600MHz(DDR1.2GHz)で3DMark05が通っています。ところが3DMark03では途中で止まってしまったりとなかなかうまくいきませんでした。オーバークロックによりシステムにダメージを与えそうだったので、デフォルトクロックでのベンチテストとしました。でも、デフォルトクロックでの性能は十分です。

※オーバークロックは自己責任で行ってください。

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