2017/04/28公開
2017/05/10更新 「ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルド ベンチマーク」に解像度1920x1080を追加。「ファイナルファンタジーXIV:紅蓮のリベレーター ベンチマーク」の結果追加。


オーバークロック版のASUSTek STRIXシリーズ nVIDIA GeForce GTX970 です

InnoVISION製「Inno3D GeForce GTX580」を4年間使用してきて古さを感じてきたのでAsus製のnVIDIA GeForce GTX970を搭載したオーバークロック版のSTRIXシリーズを2014年12月へ交換していました。交換して年月が経過していますが先日CPUをPCI Express 3.0を正式サポートしている「Ivy Bridge-E」の「Core i7-4930K」に交換したので性能確認のため各種ベンチマークを取得してみました。


1.nVIDIA GeForce GTX970 STRIXシリーズの概要

GeForce GTX970 STRIX 同梱内容 GeForce GTX970 STRIX カード本体 GeForce GTX970 STRIX 裏側

GeForce GTX970 STRIX 分解

オリジナル設計で電源回路を強化

ヒートパイプを使った強力&静音クーラー GM204 コアチップ

  nVIDIA GeForce GTX970 STRIXシリーズの仕様 nVIDIA GeForce GTX1070 リファレンス仕様(参考)
グラフィックスユニット nVIDIA GeForce GTX970 nVIDIA GeForce GTX1070
バスシステム PCI Express 3.0 x16 PCI Express 3.0 x16
プロセスルール 28nm 16nm
CUDAプロセッサー数 1664基 1920基
テクスチャーユニット数 104基 120基
ROP数 64基 64基
GPUベースクロック 1114MHz(リファレンス1050MHzからクロック向上) 1506MHz
GPUブーストクロック 1253MHz(リファレンス1178MHzからクロック向上) 1683MHz
メモリ・インタフェース GDDR5 256bit GDDR5 256bit
メモリクロック 7010MHz(GDDR5 1753MHz) 8008MHz(GDDR5 2008MHz)
メモリ容量 4096MB 8192MB
最大バンド幅 224 GB/s 256 GB/s
最大表示解像度 アナログ出力:2,048×1,536ドット
デジタル出力:4,096×2,160ドット
デジタル出力:7,680×4,320ドット
コネクタ DisplayPort 1.2 ×1 (スタンダードサイズのDisplayPort)
HDMI×1 (HDMI 2.0)
DVI(DVI-I×1, DVI-D×1)
※デジタル出力はHDCPに対応
DisplayPort 1.4 ×3 (スタンダードサイズのDisplayPort)
HDMI×1 (HDMI 2.0)
DVI(DVI-D×1)
※デジタル出力はHDCPに対応
消費電力 最大225W(8ピン補助電源コネクタ×1)(リファレンス145W) 150W
対応API OpenGL 4.4、DirectX 12.0、HDTV ディスプレイ対応
NVIDIA SLI technology(3-Way / 2-Way)
NVIDIA PureVideo HD technology
NVIDIA PhysX-Ready、NVIDIA CUDA technology
NVIDIA 3D Vision Surround Ready
OpenGL 4.5、DirectX 12.0、HDTV ディスプレイ対応
NVIDIA SLI technology(3-Way / 2-Way)
NVIDIA PureVideo HD technology
NVIDIA PhysX-Ready、NVIDIA CUDA technology
NVIDIA 3D Vision Surround Ready
NVIDIA GameStream-Ready、NVIDIA G-Sync-Ready
その他付属品 GPU Tweak CD-ROM -

nVIDIA GeForce GTX970 STRIXシリーズの特徴
・ GPU温度が上昇したときにのみファンを動作させる「ゼロノイズファン」機能
・ ヒートパイプをGPUに密着させた強力かつ静音な「DirectCU II」クーラー
・ 効率向上および電流ノイズを30%低減したデジタル電源回路「DIGI+ VRM」
・ 部品レベルで性能を向上したカスタム部品の「Super Alloy Power」を使用
・ 高機能リアルタイムハードウェアモニタ&OCツール「GPU Tweak」を付属

測定環境
CPU intel Core i7 4930K( 4.0GHz OC)
CPUファン CWCH50-1(水冷)
メモリー SanMax DDR3-1600 CL11 (8GB×4)+(4GB×4)=48GB
マザーボード GIGABYTE GA-X79-UD5(Intel X79 Express)
HDD Crucial M4 SSD 256GB ×2(RAID 0)
サウンドカード CRIATIVE Sound Blaster ZxR
ネットワーク オンボード(Intel WG82579V)
OS Windows 10 64bit(Creators Update適用)
ドライバー Force Ware 381.65 WHQL
使用電源 Antec TRUEPOWER Quattro TPQ-850 (850W)


2.オーバークロックツール「GPU Tweak II」

「GPU Tweak II」は、techPowerUpの「GPU-Z」をベースにtechPowerUpと共同開発を行ったソフトウェアでリアルタイムハードウェアモニタ機能とリアルタイムオーバークロック設定機能を搭載するOCツールです。
「GPU Tweak II」を使用すれば、Windows上からビデオカードの状態を細かく把握でき、詳細なオーバークロック設定が行えます。
デフォルトはGaming Modeの設定ですがWindows起動時に自動設定する設定にしておくとGaming Mode以外の設定をWindows起動時に「GPU Tweak II」が自動的に起動し自動設定されます。
付属のCD-ROMには「GPU Tweak」が収録されていますが最新の「GPU Tweak II」はAsusのサイトからダウンロード可能です。
高機能リアルタイムハードウェアモニタ&OCツール「GPU Tweak II」
リアルタイムオーバークロックツール Simple Mode リアルタイムオーバークロックツール Professional Mode リアルタイムハードウェアモニタ
※ 「Professional Mode」でGPU Boost Clockを最大1400MHz、Memory Clockでは8010MHzまでクロックアップの設定が可能です。

VGA Info では GPU-Z と同じ情報が表示されます GPU温度が52℃以下になるとファンが停止

「GPU Tweak II 」 各モードの設定内容(GPUClok、Memory Clock、Boost GPU Clock)
Gaming Mode OC Mode Silent Mode User Mode

Boost時のGPUクロック&メモリークロックの設定値とベンチソフト(3DMark TimeSpy、3DMark FireStrikeExtreme、3DMark FireStrikeUltra)実行時のGPU・メモリーのMaxクロック及びGPU温度を測定してみました。
  Gaming Mode OC Mode Silent Mode User Mode
設定値 実行Max値 設定値 実行Max値 設定値 実行Max値 設定値 実行Max値
GPUクロック 1253MHz 1316MHz 1273MHz 1336MHz 1233MHz 1296MHz 1400MHz 1463MHz
メモリークロック 7010MHz 7012MHz 7030MHz 7030MHz 6990MHz 6992MHz 8010MHz 8002MHz
GPU温度 Min 34℃ / Max 71℃ Min 34℃ / Max 72℃ Min 34℃ / Max 69℃ Min 34℃ / Max 69℃

「GPU Tweak II」による各モードのGPU&メモリークロックとGPU温度
Gaming Mode OC Mode Silent Mode User Mode
※測定時の室温は19℃です。

3.ベンチマーク結果

1) 3DMark Time Spy (DirectX12)
3DMark Time Spy ベンチマーク

3DMark Time Spy (Score:、解像度 2560×1440)

) 3DMark Fire Strike (DirectX11)
3DMark FireStrike (Score)

3) ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルド (DirectX11)
ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルド ベンチマーク

ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルド (Score)


4) ファイナルファンタジーXIV:紅蓮のリベレーター (DirectX11)
ファイナルファンタジーXIV:紅蓮のリベレーター ベンチマーク

ファイナルファンタジーXIV:紅蓮のリベレーター (Score)


5) Superposition Benchmark
UNIGINEが開発した「Unigine 2 graphics engine」ベースの最新ベンチマークソフトです。
Superposition Benchmark

Superposition Benchmark 結果


6) DiRT Rally
ラリーシミュレーションゲーム「DiRT Rally」のベンチマーク機能を使用してベンチマークを取得しました。
DiRT Rally ベンチマーク

DiRT Rally ベンチ結果
※ 2017/05/10に解像度1920X1080のベンチ結果を追加しました。なぜか、「OC Mode」がGPU・メモリークロックをMaxに設定した「User Mode」以上のフレームレートになります。理由は不明です。

7) Assetto Corsa
レーシングシミュレーションゲーム「Assetto Corsa」のベンチマーク機能を使用してベンチマークを取得しました。
Asseto Corsa ベンチマーク

Assetto Corsa ベンチ結果

※2017/05/10に解像度1920X1080を追加し、品質設定が「Ultra」になっていなかった項目を「Ultra」にし再度ベンチマークを取り直しました。

4.総評

1)リファレンスのクロック1178MHz→最大1400MHzまで大幅にオーバークロック可能
リファレンスカードのBoostのGPUクロックは1178MHzですがGeForceGTX970 STRIXシリーズではOCツールの「GPU Tweak II」でGPUクロックを最大1400MHzまで変更可能で実行時のGPUクロックは1463MHzで動作しました。1463MHzでベンチソフトやゲームが動作してもAsusオリジナルの電源回路設計により非常に安定して動作しました。また、GPUの温度も他の設定と同じぐらいしか上がりませんでした。1463MHzはまだまだ余裕があるような感じなので、OCツールの「GPU Tweak II」は余裕をもたせた範囲内でのGPUクロック変更に留めているものと思われます。

2)解像度2560X1440までなら軽快にゲームが動作
3DMarkベンチマークソフトでは解像度が2560X1440だとパワー不足を感じますが実際のゲームソフト(DiRT Rally、Assetto Corsa)では解像度2560X1440で画質がUltra品質でもフレームレートは60fpsを超えるので軽快にゲームが動作するのを確認できました。ただし、解像度を3840X2160にするとフレームレートは60fpsを下回ってしまいパワー不足は否めませんが30fps以上でゲームをプレイできるので極端にパワー不足という感じではありませんでした。
解像度3840X2160でより軽快にゲームを楽しみたい方はGeForce GTX1070クラス以上のグラフィックカードが必要かと思います。ただし、GeForce GTX970と同程度の性能でよければ最新のグラフィックカードではGeForce GTX1060クラスが最適かと思います。

3)高性能で静かなグラフィックカード
GeForce GTX970 STRIXはGPU温度が52℃以下になるとファンは自動的に回転を停止するのでゲームをプレイしていない状態であればファンレスカードと同じでファンの回転音がしない静かな環境になります。
AsusのGeForce GTX970 STRIXは高性能と静音を両立させた優れたグラフィックカードだと思います。

4)各社オリジナル設計のグラフィックカード購入がお得
新たに発表されたグラフィックカードを購入する際には「Founders Edition」のリファレンスカードが登場した後に、各ベンダーオリジナルのファン及び回路設計を搭載したバージョンが各社から登場し、リファレンスカードよりも高性能かつ静かなカードになっているので購入する際には各社からのリリース状況を見ながら購入した方がいいかと思います。








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