2001/5/17公開

第2回 使ってきたCPU

 PentiumV1GHz購入を機会に、いままで使用してきたCPUを振り返ってみました。それと、次期プラットフォームはなにを選択すればいいのかを自分なりにちょっと考えてみました。

1.AMD K6-2/300MHz
 自作で最初に購入したCPUは、Socket7でAMD社が提供しているK6-2/300でした。マザーボードはAsusのP5A-Bを使用しました。いまでも、この組み合わせで我が家のサーバー機として大活躍していて無くてはならい存在となっています。
そもそも、K6-2を購入したきっかけはintelのCPUが倍率固定であるのに対してK6-2は倍率の変更ができ、なかなか遊べるCPUであることが購入を決めた理由でした。このK6-2はSocket7でFSB100MHzを実現しているためSuperSocket7と呼ばれていました。当時K6-2の対抗CPUだったCeleronはFSBが60MHzと66MHzでした。K6-2は整数演算性能がCeleronより上でビジネスアプリケーションの動作は快適です。ただし、浮動少数演算がCeleronより性能が低いため3Dゲームはちょっと苦手です。
 現在のCPUは内部に2次キャッシュを積んでいるのが普通ですが、このK6-2は1次キャッシュのみで2次キャッシュはマザーボード側に搭載しています。現在、市場に出ているK6-2+は2次キャッシュも積んでいるのでマザーボードのキャッシュを3次キャッシュとして使用することが出来ます。
現在は、FSB115×3.5=402MHzで動作させ約3年間使用しています。

2.intel Celeron300A
 次に購入したのがintelのCeleron300AでSECCパッケージというスロット形式のCPUでした。当時、オーバークロッカーに絶大な人気を誇っていて450MHzにクロックアップすることが可能でした。ただし、倍率固定であるためFSBを上げることにより規定値のFSB66MHzから100MHzにしてCPUクロックを上げていました。マザーボードには440BXチップセットを搭載したAbitのBX6 V2.0を購入しました。このマザーはCPUスロットとメモリースロット間が広いのでアルファ製の大きいヒートシンクやペルチェ素子の装着が楽でしかも全メモリースロットを使用することができました。この当時のオーバークロッカーご用達マザーボードはAbitのBH6でした。でも、私はCPUスロットとメモリースロット間の広いBX6 V2.0を購入しました。
 K6-2からCeleronに変えたのは快適な3Dゲーム環境を低価格で実現したかったからです。これは、かなり期待に答えてくれました。
 この後、PPGAパッケージであるSocket370のCeleron300Aを購入しました。このCPUは驚異的にも600MHzで動作しました。このCPUをペルチェ素子を使用してFSB138×4.5=621MHzで常用していました。このCPUは今でも持っていてDualシステムで使用しています。
 この、Socket370(PPGAパッケージ)のCeleron300Aはクロックアップ率は2倍にもなり、これを抜くCPUはいまだに登場しておりません。

3.intel Celeron333
 Celeron300Aの性能に気を良くしてその上を狙うため、Celeron333を購入しましたが、300Aほどの性能は示してくれませんでした。それでも、FSB112×5=520MHzで動作し、クロックアップ率は1.7倍です

4.intel PentiumV700MHz
 次にオーバークロッカーに人気のあったのがPentiumV700MHzでSECC2パッケージでスロット形式のものを購入しました。1GHzを夢見ていたのですが、脆くも夢破れ933MHzにも遠く及ばない動作結果でした。それでもCeleronの2倍の2次キャッシュを積んでいることもあり、かなりの高性能ぶりを示してくれました。このSECC2パッケージに対してFC-PGAパッケージのSocket370版のクロックアップ率が高いとの評判を見て、いても立ってもいれず購入してしましました。やっと、目標である1GHz達成でした。このPentiumVの開発コードネームはCoppermine(カッパーマイン)と呼ばれていたので、河童と呼ばれるようになりました。これに対抗するAMD社のAthlonの開発コードネームがThunderbird(サンダーバード)と呼ばれていたので、雷鳥と呼ばれるようになりました。Pentium4が出てくるまでは、いろいろな掲示板で「河童VS雷鳥の対決」などという言葉が飛び交っていました。

5.intel PentiumV1GHz
 
昨年、購入した700MHzも気温の上昇とともに1GHzを維持するのがつらくなってきて、もう1個同じものを購入するのもいやだったので、今回は思い切って1GHzを購入しました。やっとこ1.1GHzオーバーなのですが、周りではPentium4の1.7GHzでは2GHzにクロックアップできるし、Athlonは1.33GHzで1.6GHzオーバーなのでちょっと影の薄い存在となっています。1.1GHzオーバーで440BXプラットフォームとのコンビは今でも安定的な性能を発揮してくれます。ただし、Celeron300AからPentium700MHzへ移行した時のような飛躍的な性能向上は無く感動はあまりありません。周辺での動作クロックが1.6GHzを超えているのが当たり前になってきているせいでしょうか。でも、この安定感はすばらしいです。一応満足はしています。

6.次期CPUをどう考えるか
 PentiumV1GHzを購入したばかりなのですぐに新しい環境へ移行させる気はないのですが、やはり、これに満足しているのは一時的で、より上の性能を追求したくなります。そこで、今年後半を予測してみます。

第三四半期以降はいろいろなCPUチップの登場が目白押しです。

1)Pentium4
 まず最初にintelのPentium4ですが、現在のSocket423版に対してSocket478版が登場してきます。これは、Pentim4のSocket423版のCPUアップグレードはすぐに限界がくるということです。もし、Pentium4にするのであればSocket478版が登場してから決めるのが妥当であるよ思います。年末には2GHz版が登場し来年の第一四半期には2.4GHzが登場する予定です。
 AMDのAthlonは現在、最強のCPUと言っても過言ではないと思ってます。Pentium4は拡張命令であるSSE2をサポートしたアプリケーションソフトでないとPentiumV以下の性能でしかありません。

2)Athlon
 Athlonは1.33GHzでもPentium4の1.7GHzと同じくらいの性能を示します。現在のAthlonコアであるThenderburdは当初予定していたクロックよりも高い性能が出せるようで1.5GHz版まで登場させるようです。次期Athlonは開発コードネームがPalomino(パロミノ)といってましたが正式名称はAthlon4に決まりました。このAthlon4のデスクトップ版は第四四半期に1.5GHz版からの登場予定で、動作電圧はThunderbirdより低くしているので発熱量を抑えることができます。
 AMDは2003年までSocketA用CPUチップを発表していくとのことで、Athlon4以降のSocketA用CPUチップは現在多く出回っているAMD761チップをサポートするとのことです。これは、AMD761チップを搭載しているSocketAのマザーは2003年まで使用できるということになります。ユーザーにとって非常にありがたい話ではありますが、本当に動作するかは製品が出てからになりますけどね。Athlonのプラットフォームはまだまだ相性の問題やドライバーなどの不具合が多いとの不評もあり安定性に欠けますが、これを蹴散らすような低価格と高性能が売りです。Pentium4もつい最近低価格攻勢に出てきましたが、先行きSocket423からSocket478に変わるので、Pentium4へすぐ移行する気にはなれません。

3)PentiumV
 最後に付け足しですが、PentiumVはこの夏にCppermaineからTualatin(テュアラティン)へ移行する予定ですが、モバイル版が主力でデスクトップ版には力を入れていません。また、440BXマザーでは動作しないためPentiumVは魅力の無い製品となりフェードアウトあるのみです。

次期プラットフォームはSocket478のPentium4かScoketAのAthlon4になると思います。移行する時には、いきなり2GHzオーバーと行きたいところですが。

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